「やまなし」 with AI ②〜まずやったこと〜
こんばんは。「やまなし」やるやると言っといて、学校行事や出張が重なり、実際はまだ一時間しか行なっていません。その一時間も担任代行のため急遽行なったたため、諸々の準備は、これからと言ったところです。
ですが、この「急遽決まった飛び込みの1時間」を通して、面白いことがわかりました。今回は、この「飛び込みの1時間」について紹介したいと思います。
1 物語と出会う→初読の感想 with AI
ものすごくオーソドックスな展開です。単元の目標や展開が、僕の中で煮詰まっていなかったので、とにかく「作品の範読を聞いて、感じたことや疑問点、なんでも良いから書いてみて。」と子ども達に伝えました。
いわゆる「初読の感想」というヤツです。今回は、Googleフォームの自由記述で集めました。回答回数を制限しない状態でフォームを配信し、「よくわからなかった」や「クラムボンって何?」「色が沢山出てくる」など短文で複数回記入できるようにしてあります。この手法は、【ICT全部盛り「やまなし」】でも取り入れたものです。
これで、個々の記述内容は、スプレッドシートで確認できるようになります。続いて学級全体の傾向を捉えるために、フォームの結果をChatGPTに読み込ませました。読み込んだ内容に対して、以下のような指示を出します。
これで、子ども達の記述から、現状を把握するためのデータが手に入ります。使用するAIやバージョンによってその精度は違うかもしれませんが、作業時間としては、ものの数分です。この手法、皆さんは、どう考えますか?
2 経験知を補うためのAI
結論から言うと、僕は肯定派です。僕自身は、これまでの経験上、幾度も「やまなし」を授業で行ってきました。そのため、ある程度の初読の感想を予想できます。今回のように飛び込みで授業というパターンでなければ、「Aさんなら、こんな感想をもつだろうな」というところまで予想できるかもしれません。
ですが、「授業で初めて「やまなし」を扱う」となった場合、どんな感想が寄せられるかを予想できないかもしれません。ましてや「初めて6年生を担任する」なんて場合は、予想の難度は上がるでしょう。
だとしたら、限られた時数の中で最大限の効果を発揮するためにAIを活用しても良いのではないでしょうか?例えば、1単位時間丸ごとを使うのではなく、単元を始める前に15分程度の時間を確保し、感想を集めておくということもできるのではないでしょうか。
ですが、ここで大事な点があります。この時点で集めた児童の感想は、あくまでも教材研究のための素材だということです。なので、仮に指導案を書くとして、ChatGPTの吐き出した文言をそのまま「児童の実態」としてしまうのはNGだと思うのです。
僕自身は、現時点での生成AIというものは、自転車の補助輪だったり、自動車を加速させるためのターボチャージャー的なものだと思っています。「何でも丸投げする」ことで「教師としての力量」は決して高まりません。次回は、その最たる例に遭遇した件について触れていきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?