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【自己紹介 〜望郷編〜】 ゆでガエル、柳の下に帰る

いろいろかくしごとをしています

こんにちは。名古屋でいろいろ書く仕事をしているかとけんと申します。主に企業広報にまつわるテキストを書いています。名前を出さずに黒子として書く仕事です。

守秘義務もあったりするわけで「いろいろ書く仕事をしている」には「いろいろ隠し事をしている」というメッセージが含まれているんだYO! noteでは普段の仕事とは関係ないことを書いたり描いたりしていきます。

小野道風をご存じですか?

出身は名古屋の隣にある春日井市。小野道風(おののとうふう)生誕の地と伝えられているまちです。ご存じでしょうか、小野道風。平安時代の書道家です。「柳に飛びつくカエル」の民話で有名――と言ったら「ああ、その人ね!」と膝を打つ方も多いかもしれません。

ご存じない方のために紹介しましょう。「柳に飛びつくカエル」はこんなあらすじの話です。

なかなか上手に書けなくて悩む、若き日の道風。「ちょっと気分転換でもしようかな」と川原に散歩へ行くと、一匹のカエルが柳の枝に飛びつこうとしている。

しかし枝は高く、なかなか届かない。

ジャンプを繰り返すカエル。何度もピョン。あきらめずにピョン。そして遂にハシッ、と枝につかまることに成功する。

それを見た道風は「辛抱強く努力を重ねることは、なんと大事なことか」と気付く。

そして何年も努力を続け、平安時代を代表する書の大家となりましたとさ。

いい話です。がんばり続ける勇気や希望が湧いてきますね。

花札で見たことがある、という方もいらっしゃるかも


「ゆでガエル」になった私

私は書く仕事を始めて約30年経ちます。

(ジジイじゃねえか!)

誰が言った?

(お前の年なんてどうでもいいんだよ、ジジイ)

誰が言ったーーーっ!?

※『鎌倉殿の13人』最終回 三浦義村(山本耕史)のトーンで。

こうして長年にわたり、いろいろ書く仕事をなんとか続けることができているのは、たくさんの素晴らしい方々と運良く巡り合うことができたおかげです。出会った皆さまに感謝申し上げます。

私も私なりに努力してきました。だからこそずっとこの仕事を続けられている、という自負はあります。柳の枝に向かってピョンピョンし続けてきたつもりです。

しかしそれは、今思えば「与えられた課題」に応えるためのピョンピョンでした。世の中に対して、あまりにも受け身。課題を自分で見つける姿勢が足りなかった。

私はいつの間にか、カエルはカエルでも「ゆでガエル」になっていたわけです。ご存じの方もきっと多いですよね、ゆでガエル理論。

熱いお湯にカエルを入れると驚いてすぐに脱出する。

でも常温の水にカエルを入れて徐々に水温を上げていくと、カエルは温度の上昇に気付かず、そのままゆでられて死んでしまう。

「環境がゆっくりと変化する中ではなかなかリスクを感知できず、気付いたら手遅れになりやすい」という戒めの話としてビジネス界で使われています(実際にはカエルはこう反応しないそうですが)。

なにわろてんねん

何歳になっても「柳の下」で

ここ数年、「自分、ゆでガエルになってるんじゃね?」という自覚はありました。そんな心境の中で迎えたのが2023年3月です。「熱い。なんか熱いよ。え?」となりました。私というゆでガエルに熱を供給しているコンロの火力が、いきなり超強火に上がったのです。

何が起こったのか。ChatGPTの進化です。

これ、マジでヤバいぞと。100ヤバメートル北北西。言葉関連の仕事を取り巻く環境に革命が起こるぞと。水温が急激に上昇したのを肌で感じ、鍋から飛び出しました。

やっぱさ、人間は何歳になっても「柳の下」でピョンピョンしてなくちゃだめよ。ゆでガエルだった私は、鍋を出て柳の下に帰ることにしました。

「ムダ話」「役に立たない」記事が好き

私にはnoteが柳の下に見えました。「note活用術」のページにはこう書かれています。

noteは自由な創作がおこなえるプラットフォームです。

この「自由な創作がおこなえる」という魅力を生かして、何か創作していきます。何を創るかは日々、走りながら考えます。いろいろな人の創作も見てどんどん楽しんじゃうよ。

noteでは、書くのも、読むのも、ムダ話的なものや役に立たないものが好きです。普段は役に立つ(お客さまにも読者にも)ことを目指したテキストを書いているので、そうやって脳がバランスを求めているのかもしれません。そういいながらも、noteでもつい役立ってしまうものを書いたり読んだりするかも。

(肩くいくいっ)

あんちゃんはさ、柳に飛びつこうとしているオイラを見てさ、小野道風になんなよ。

え? お前は誰だって?

カエルだよ、ばかやろう。

(肩くいくいっ、終わり)

思い付いたことをいろいろ試したいので、記事の内容にも、表現手法にも、まったく一貫性がないです。逆にいえば、あなたのお口に合う記事がどこかにあるかもしれません。ちょっとクスッときた、という記事が一つでもあれば幸いです。


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