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コンビニバイトでの話

先日、同じ時間にシフトが入っていた(夜勤)Tさんが辞めることになった。小柄な僕よりかなり背の高いスタイルの良い女性でとても優しかった(歳はかなり上)。
辞める理由は商品の温め忘れで客に怒鳴られ、レジ恐怖症になってしまったからだという。店長によるとかなり酷い怒鳴られ方だったらしい。
どうしても一度に色々注文されると忘れたり間違えてしまうことがある。客がコンビニを都合よく使う分だけ店員の責任感が分散される(本当は良くないの百も承知である)。ただ客それぞれとは一回限りだし、客からすれば腹立たしいのも間違いないだろう。急いでるのかもしれないし怒ってるのかもしれないけれど、それでもそれを察して客によって接客の仕方を変えてるのも分かって欲しい。
Tさんは優しい方だったから、客の表情や口調に敏感だったのだと思う。表情がかたかったり、口調が荒いとどうしても焦ったりしてしまうのは誰にでもあることだと思う。勿論、だからといって間違えたり忘れたりするのは良いことではない。ただ、その間違えたり忘れたりすることのほとんどが故意ではないことを理解して欲しい。Tさんは一度の温め忘れで怒鳴られ、レジ恐怖症になってしまった。客にとってその温め忘れはこれからの人生の苛立ちの何割を示すのだろうか。
Tさんがいなくなるのが悲しい。

優しさが報われないことが多いなと最近強く感じる。
近所のコンビニの店員は「袋..」「レシート..」と最低限の対応で仕事をこなしていた(こなしていたというのか?)。敬語もまともに使わずそれを悪いとも思わず最低賃金にすら見合わないような労力で稼いでるのが悔しい。

繊細な人が損をしてしまうのが悲しい。損はいらない。得だけがあればいいなと思う。得があるから損があるのは分かっているが...。

大雑把なのが良いとか悪いとか、繊細なのが良いとか悪いとかそういう事じゃなくて、一瞬のどんな関わりであっても敬意があればいいなと思う。

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