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二色刷りと小口塗りの本をつくった話

本記事はBL、成人向けの同人誌について記載しております。本の中身については一切触れませんが、ご理解いただきますようお願いします。

長いこと小口塗りの本をつくってみたくて二年くらい印刷所を探すだけしていたのですが、せっかくなら本の内容とマッチする装丁を思いつかなくて保留になっており…
今回念願の仕様にできたので、やったことをメモ書きしていきます。

小口塗りについて

Twitterやnoteなどで色々レビュー調べたところ、小口塗りを「納期が短い」「きれいに仕上げていただける」という印象があるのはくりえい社さんでした。以前くりえい社さんにはジャン割でお世話になり、そのときにもきれいな本をつくっていただいた覚えがあったので、今回もお願いすることに。
くりえい社さんの「色付加工」が「小口塗り」と同義のオプションです。

データの作成

以前も二色刷りプランで刷っていたこと、今回の本は推しカプのキャラカラーにしたかったことから二色刷りプランに決めました。ざっくりつくって、数日おいてバランス調整を経てこんな感じに。元々濃い緑でつくっていたのですが、改めてキャラカラーを眺めていたらもう少し黄緑だな…?と思い今の形に。
どっちも不透明度が低そうな色だったので色が重ならないように版をつくってます。

表紙データ
黄色部分の版
緑色部分の版

珍しく表紙作業中のタイムラプスを撮っていたのでここに載せておきます。最初バランスを保つためにガイド用に明朝体を敷いていますがあとは感覚で線を引いています…

紙について

表紙には元々サガンGAのプラチナホワイトを使いたかったのですが、問い合わせたところ「紙に凹凸があるため、表紙の表面に小口塗りのインクが染みてしまうかもしれない」と印刷所さんから伺い、キラキラめの紙に変更。シャイナー120kgかOKムーンカラーF120で迷って光の粒子が飛び散っているように見えるシャイナーを選びました。
サンプルを触ってみた感じすごく薄かったのでどうなるかな…と思っていたのですが、多少厚みのある本(200P)だったので適度に開きやすいのはよかったです。それでも紙がちょっと薄いので何度か開くとよれたりもするのですが、まあそこは同人誌なので…!経年劣化よりも、自分の好みの仕様になるほうを優先しました。

そして、この本を作ったときに偶然色付加工無料のキャンペーンをやっていて、ナイスタイミング!!と思いながら入稿しました。ありがとうございました…!!
春色キャンペーン(色付加工無料)

できた本

表紙はシャイナーにするなら遊び紙にはアートドリープしげみを使いたい…!というのはすぐ決まったのですが、35.5kgと96kgどちらを使うか迷ってしまいました。以前下の記事のような感じでトレペ遊び紙を挟んだこともあるのですが、それがだいたい60〜90kgくらいの斤量だったので、今回はどっちも薄いし厚い…と思ったのですが、結果的に表紙が薄めの紙だったので、遊び紙も薄めを選んでみました。
35.5kgの紙は触ってみた感じお菓子の缶に挟まっている紙くらいの薄さだったのですが、いい感じにベールを帯びた雰囲気になってよかったなと思っています。

あと若干脱線するのですが、自分が表紙をつくったときに考えていることをざっくりツイートにまとめた際にこの本の話もしていたので貼っておきます。

肝心の小口塗りもきれいに仕上げていただきすごくうれしいです。推しカプカラーは黄色と緑だったので小口塗りはどちらにするか迷ったのですが、本文用紙が白〜クリーム色の中間色のような色のため緑色のほうが目を引きそうなこと、あとどちらかというと自分の推しキャラのほうのカラーを選択することにしました…笑

無事に念願の仕様にできてうれしかったです。小口塗りはぱっと手にとったときの印象が面白いのでおすすめです〜!

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