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レコメンド機能とフィルターバブルについて考える

レコメンドとはおすすめのこと。
最近は様々なWebサービスにコンテンツをお勧めする機能がついています。
Amazonで買い物をすれば、「この商品を購入した人はこんな商品も購入しています」と関連性の高い商品がおすすめされる。
YouTubeで動画を見れば、見終わった後から関連性の高い動画、類似性の高い動画が一覧に表示される。
Twitterで誰かをフォローすると、関連性の高いユーザーが表示されておすすめされる。
noteでも記事の閲覧履歴からおすすめの記事やユーザーが表示される機能がついています。

素晴らしい機能だと思います。
個人的には音楽と本についてのおすすめはすごく助かります。
普段聴いている音楽からおすすめのアーティストや曲が表示されることで、今まで知らなかった素敵なアーティストさんを知ることができる。
本も、自分が好きで読んだ本から、書店では見つけきれなかったおすすめの本を知ることができる。
すごく便利で良い時代になったなと思います。

フィルターバブルは、検索アルゴリズムによって自分が見たい情報だけしか見えなくなる状態のこと。
詳しくはWikipediaなどを参照ください。
ネットニュースなど、自分が興味がある記事ばかりを読んでいると、そのうち表示される記事が自分の興味のあるものばかりに偏ってくる体験をしたことがある人は多いでしょう。
フィルターバブルによってネットニュースや広告などが自分の興味を引くものばかりになります。

レコメンド機能もフィルターバブルも、ネットを使うユーザーからしたら心地良いものです。
ですが一方でこの状態に慣れてしまと、自分で選択する力が低下したり、視野が狭い人になってしまう懸念もあるのではないかと思っています。

ネットユーザーの視野が狭くならないように、動画や音楽、本などについては、その人が自分では選ばなさそうなコンテンツをあえておすすめする機能が付いても面白いのではないかと最近考えています。

例えば、YouTubeで普段はおもしろ動画や癒し系の動画ばかり見ている人に対しては、「たまには勉強してみるのもどうでしょうか」という感じで学習コンテンツの動画おすすめしたり。
逆に学習系の動画ばかり見ている人に対しては、「たまには息抜きしても良いかもね」とおもしろ動画や癒し系動画を紹介したり。
音楽であれば、最近の曲ばかり聴いている人に対しては、「昔も良い曲がありますよ」とナツメロを紹介したり。
逆に普段聴く音楽が昔の時代が止まっている人には「最近の曲だとこういう曲が好みかもしれません」と最近の曲をおすすめしたり。

あえてそのユーザーが選ばないであろうコンテンツをおすすめすることで、思わぬ発見があったり、視野が広がって面白いかもしれません。
もちろん類似のおすすめコンテンツは今のままであって欲しいですが、それとは別で、「分野がかけ離れているからこそ視野を広げるためにおすすめです」という枠組みでのおすすめがあっても良いのではないでしょうか。

私の場合、音楽だと、普段聴かないジャンルをおすすめされたとしても、よっぽどのことがないと聴かないと思います。
でも、本の場合だと、「普段こういうジャンルは読んでいないので視野を広げるためにおすすめです」と言われたら読んでみようかな、と思う気がします。
なので、コンテンツによって、そして個人によって効果には差が出てくるかと思いますが、「視野を広げてほしい」という観点から、そういう角度でのレコメンド機能を有するサービスが出てきたら面白そうだな、と最近思っています。

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