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本日の提案 喫茶ホシノヒ

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いろいろな朝に思いついた、おうちカフェの妄想をしまってあります。おやつやお昼や飲むものに悩んだときのヒントになればうれしいです。
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#コーヒー

秋晴れの高い空の日のおうちカフェ提案

朝晩はなかなか冷えるようになって、お散歩に出るのも億劫になる。だってお布団がわたしを離してくれないから……。なんて。 活動は、始めてしまえばゆるゆると流れていくのだとわかってはいるけれど、そう簡単に割り切れないのが冬というものよ。ね。 こんな日はまず、暖かいところで作戦を立てる。 あのコースを通ってパン屋さんに寄って。きっと焼きたてが出ているから、クロワッサンを買おう。もしあれば、チーズと蜂蜜のパンも。きっとその頃には気持ちも身体もほこほこしているはずだから、ちょっとだ

新しいことにワクワクする昼のおうちカフェ提案

いくつかしている仕事のうち、ひとつが新しい形態に変わった。そして、ひとつ新しく増えた。 どちらも、これからどう進んでいくのか、どう進めていくのか、楽しみでワクワクする。 そんなワクワクする気持ちを抱えて、キッチンに向かう。高揚感は人を動かす力になり得る。差し込む日差しも、背中を押しているように感じる。 湯むきしたミニトマトをニンニクの香り立つオリーブオイルで炒めて、かために茹でたパスタを絡めたら、ブロッコリーと蒸し鶏を加える。おしょうゆをひとまわししてなじませたら、お山

かける手間を選びたくなる朝のおうちカフェ提案

なんとなくシャキッと目覚めた朝は、動きが軽い。 水分をとって、ストレッチをして、床を掃く。洗濯機を回している間に散歩に出る。乾燥までしてくれる。導入してよかった。 洗濯物を干す手間を省いた代わりに、お豆を手で挽く。ゆとりある朝を満喫できると、こんなにも晴れやかな気持ちになるのだな、なんて。 気持ちと同じように晴れやかなグアテマラを細めに挽く。秋の空に似合う雰囲気に出来上がるはず。ダブルウォールグラスに注いでキラキラに。 夏が去るのを惜しむように、たくさん出てくるナスを

眠れずに迎えた朝の香り豊かな喫茶提案

満月の夜。なんとなく眠れなくて、そのまま起きていてしまった。会社の始業まではまだ余裕がありすぎるし、かといって眠れるわけでもなく。 じゃあいっそ! と思い立って、ひと駅となりのカフェへ。朝の時間はいつも空いているけれど、飛石連休の平日は、いつにも増して空いている。外を歩く人には心なしか気忙しさが見えて、連休明けも感じる。 ぼんやりした頭をシャキッとさせたいでもなく、穏やかに時間を過ごしたい気分。上質なスチームミルクとエスプレッソで、フラットホワイトを。空気を抱き込むように

愛しい時間を抱きしめたくなった朝のおうちカフェ提案

喫茶店といえばピザトーストとリンゴジュース。 子どもの頃、よく祖父が連れて行ってくれた、本屋さんの上の喫茶店。家から公園によって少し遊んで、本屋さんに行くのが祖父とわたしの定番のお散歩コース。 祖父は、「休憩して帰ろうか」と言って、そのまま本屋さんの上にある喫茶店へ。入口すぐの窓際のソファに座って、ピザトーストとリンゴジュースと、コーヒーを注文する。いつもリンゴジュースのわたしにも必ずメニューを見せて、何にするか聞いてくれるのが、何度でも嬉しかった。 「おじいちゃんと半

晴れた朝にお気に入りを楽しむおうちカフェ提案

夏の戻りのようなもんやりとあたたかい、でも秋のさわやかさも感じられる朝。散歩には長く、ウォーキングには短い距離をふらりと歩く。通勤で使う道のとは反対側からまわって、お気に入りのパン屋さんへ。大好きなメロンパンを買って、いつもの帰り道から帰る。 出勤途上の人が歩く時間にラフな格好に手ぶらで歩いて、パンを買って逆行する。その流れが初めは気まずくもあったのだけれど、慣れるとだんだん当然になってきて。通り道の猫たちとも顔見知りになれた気もしたり。 大きめの青いお皿に、ひよこ豆のサ

じっくり書き物をしたいときの喫茶提案

来年の手帳を買った。ちょっと早いけれど、確実に入手したいものの買いどきは「発売日」だから。 買ったらすぐに書きたい気持ちと、十分に考えてから書き始めたい気持ちが交錯して、開封しては、またパッケージに戻したりして。決まっていることから書き始めてしまえばいいか、と思ったものの、全体のバランスも考えたくなったり。 こんなときは外に出るに限る。ノートとお気に入りのペンと新しい手帳、今年の手帳も一緒に。 落ち着いて過ごせる、静かな喫茶店がいい。ゆったりとしたスペースに、書き物をす

筆で掃いたような雲が空を覆う朝のおうちカフェ提案

雲に覆われた空は、夏よりは遠く冬よりは近く感じられ、水彩絵の具を引いたように白い。深呼吸しても、肺が洗われるような感覚よりも、夏の名残りを吸い込んだ感が強い。ほんの少し差した日は、あっという間に雲を照らすだけになってしまった。 今朝はマンデリンのピーベリー。甘くてさわやかな香りがする。物悲しくなりがちな秋への移ろいに、華やかな彩りを添える。ころんとした香りが印象深い、季節の変わり目にぴったりのお豆。 食パンを厚めにスライスして、バターとバナナとクリームチーズとシナモンシュ

起きそびれた遅い午前のおうちカフェ提案

朝晩なんとなく冷えるようになると、一晩分の体温を蓄えたベッドはあまりにも愛しい。ふんわりとした優しさに流されてしまう。 朝はもうきているのに。 明るくなりきって、空腹に気付く。もう午後も近いし、しっかりめにブランチにしよう。 イングリッシュマフィンをトーストする間に、ふわふわのチーズオムレツとベーコンを焼く。バターを塗ったマフィンに、レタスと一緒に挟んだら、主役の出来上がり。 蒸し鶏とブロッコリーとミニトマトのマリネに、旬の果物は梨とぶどう。少しずつ添えたら、青いお皿

急に来た秋を歓迎する朝のおうちカフェ提案

「9月」と、判を押したように気温と空が突然の秋模様。あまりの急な切り替わりに、身体とクローゼットがもたついている。 優しい布団の温もりを感じながら、日中の服装の正解を考える。2ヶ月近く、こんな感じの朝が続くかと思うと、なかなかに気が遠くなる。 けれど、いつまでも悩んでいても仕方ない。起き上がって1日を始めよう。 コーヒーのためにお湯を沸かしながら、スマトラのお豆を手に取る。どっしりしたコクが、身体を温めてくれる気がして。 大きなカフェオレボウルに、あたためた豆乳と蜂蜜

これまでの積み重ねを考える朝のおうちカフェ提案

雨が降るのか降らないのか。まだ大丈夫なのかそろそろなのか。空を見てわかる能力があればいいのに、と思ったり。けれどそれは、勉強しながら経験を積めばできるようになることか、とも。 人間はこれまでの積み重ねでできている。 うすぼんやりとそんなことを考えていたら、クロワッサンとオムレツという、ベーシックかつおしゃれっぽいご飯が食べたくなった。「積み重ね」から連想するクロワッサンの「層」。悪くない。 どうせならしっかり定番に寄せていこう。コールスローにミニトマト、ウインナーのソテ

夏の終わりを感じたい朝のおうちカフェ提案

残暑というにはまだ厳しく、けれど暦の上では立秋も過ぎている。晩夏の候、という挨拶ももう季節はずれ。 それでも日差しはまだ「照りつける」と言って十分な強さで、肌にまとわりつく湿度も間違いなく夏のまま。ベランダから見えるはずの富士山は、夏の雲に白く遮られている。 名残とは言いがたいほど色濃い夏を感じながらも、季節の食に冷やしがちな身体を、朝くらいはせめて温めたい。 すっきりクリアなホンジュラスの中煎りのお豆にしよう。長めに蒸らして甘いところから抽出。優しくさらっと飲めるのが

空が青くて近い朝のおうちカフェ提案

気温の上がる速度と活動の速度の開きに、行くはずだったお散歩に出るのをためらう。だったらもういっそ、日が落ちてからにしてはどうか。なにも日にさらされながら行くこともなかろう。 よし、朝ごはんだ。昨夜のポテトサラダにツナとチーズをたしてホットサンドに。片手に山になるくらいのベビーリーフに、ザワークラウトとウインナーを添える。ヨーグルトと桃のコンフィチュールもつけよう。何気なく手に取った白磁のお皿を彩っていく。 絵日記の宿題もこんなふうにできたらよかったな、なんて。 ホットサ

洗濯物を見守りながら束の間のひとりを楽しむおうちカフェ提案

降るか降らないか。降らなそうではあるけれど、希望的観測である可能性も否めない。大きいものも洗ったし、洗い直すとなると気が重い。でも、外に干したい。梅雨や突然の雨の季節を通り過ぎ、部屋干しの鬱陶しさを自分ごととして体感してきたからこその感覚。 せめてタオルが乾くくらいまでは……、と願いながら、外に干した。コーヒーを淹れて、窓辺で本を読もう。 優しくて甘い包容力を求めて、ブラジルショコラの深煎りを。じっくり落としてたっぷりのミルクで割る。厚手のころんとした大きなマグカップで。