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09 産後の恨みは墓場まで

平日の夫は残業続きで、夕飯時に帰宅することは稀だ。終電まで働き24:30帰宅というのが常であった。

長男が産まれたあと、育児が少し落ち着いてからは夫の帰宅を待ってから寝るか、子どもと寝落ちしても24:30あたりに玄関が開く音で目を覚まし、ビール一本分ほどの時間を一緒に過ごした。

主に夫の会社での出来事に終始して、子どもについて聞かれることもなく、眠気と共にベッドに戻るのが常であった。

次男が産まれたあとは、ニ人育児のワンオペに拍車がかかり、疲れて寝落ちしてしまい、帰宅後の晩酌に付き合うこともなくなった。

そんな中、次男が産まれてニヶ月ほど経ったとき、あまりにも関わろうとしない夫に「私のことや子供のことを気にかけてほしい」とSOSを出したことがある。

「こんな暗い家に帰ってきて一人で晩酌する俺の気持ちにもなれ。俺だって話を聞いてほしいんだ!」と逆上された。

さらには「お前はいつも自分が大変な時にSOSを出す。じゃあ俺のことを気にかけてくれているのか。俺の仕事のことを真剣に聞いたことあるのか、興味を持ってくれてないじゃないか。俺の健康のことだって、すぐ病院へ行けと言うだけで心配すらしない。こないだの会社の健康診断のことだって結果がどうだったのかも気にもかけない。それなの自分が大変なときだけ気にしてほしいなんておかしいんじゃないか?」

産後の寝不足と疲労もあいまって、わたしには言い返すパワーは残っておらず、その場をあとにした。

その日以降、わたしは深夜の晩酌に付き合うことはやめたのだった。

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