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どうやって小学1年生に離婚を伝えたのか②

家に帰らないという状況を伝えるのに、普段から残業・出張と不在がちであった状況を利用することにした。

まずは「出張が長引いてお父さんはしばらく帰れなくなった」と伝えた。子どもたちは違和感なく平日と休日を過ごした。

その次の週も「長引く出張でお父さんはまだ帰れないみたいだよ」と話しても、小学1年生の反応は極めて薄い。下の1歳はもちろん意に介していない。

3週間目にはついに、わたしは用意していた大きなウソをついた。

「大阪に出張のお父さんが大きな案件を抱えてそのまま転勤になった」

小学一年生は「え?そうなの!?」と驚いたが「電話する?」と言っても「いやいいわ」とそっけない。

この態度から普段から甘えたり懐いたりしていなかったことが感じ取れて悲しい気持ちと安堵の気持ちが入り混じった。

それから2ヶ月して父親が使わなくなったベッドの前に立った小学1年生が言った。

「それにしてもお父さん帰ってこないよね、いつ大阪から帰るの?」

転勤がどういうものかまだ分かっていないのだろう。ただ下の子もいる就寝前だったこともあり、その場では濁した。

「いつだろうねー」

わたしは時を見計った。小学1年生と2人だけのとき、動揺しても受け止めてあげることができるシチュエーション。ちょうどいいチャンスが訪れたときわたしは打ち明けた。

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