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星見用「手持ち」双眼鏡のススメ

星空を双眼鏡で見ると想像以上に良く見えて、星空の知識が無い方であっても凄く喜んでいただけることが多いものです。
「望遠鏡を買うなんてとても難しそうだけど、これ(双眼鏡)なら良いかも?」と言おうものなら、「望遠鏡は大きくて重くて使わない時の置き場に困るけど、双眼鏡なら小さいし星を見るだけでなく旅行へ持って行けたりスポーツ観戦にも使えるので一つあると楽しいですよ。」の言葉が返ってくることが多く、星見用の機材としての最初の入り口になることが多いのも良くある事です。

表題の、星見用「手持ち」双眼鏡のススメ…ですが、この記事を読む方には2種類の人がいます。それは「双眼鏡を既に持っている人と持っていない人」です。今回の記事では後者の「双眼鏡を持っていない人」向けの記事になると思います。
私、個人的な意見を並べてみますので、信じずに読んでみてくださいね。

1.予算を決める
い、いきなりこれですか!って思いますよね。でも工業製品である以上、良品にはそれなりのコストを掛けていますし、安価な製品には確実に省略された性能がありますので、仕方ない事です。
双眼鏡は、購入すると(壊さない限り)長く使えてしまう製品です。経年劣化も起こりにくいです。せっかく購入なさるのであればある程度のご予算は必要であることはご理解いただきたいものです。
では、具体的な予算の事ですが、今後も製品の入れ替わりや値上げなどがあるのでハッキリと言えませんが「2万円(前後)以上」としておきます。逆にこの予算以上であればそう悪い物もほとんどありません。

2.大きさを決める
「手持ち」双眼鏡ですから、使い勝手は使う人(貴方さま)の腕力に依存します。ちなみに、両手で持った1.5リットルのペットボトルを顔の前へ保持して何分頑張れるかを想像してみてください。1リットルではどうでしょう?あ、まだ重いですかね。では500ccペットボトルでは?
通常、天文用として星見ベテランさんが良く所有なさっている7倍50mm(倍率7倍、対物レンズ口径50mmというスペックです)の双眼鏡は重量も1kg超え1.5kgほどのものがほとんどです。これを手持ちで観望するのですから、凄いですよね。天文趣味はつくづく体力勝負だと思います。
この「大きさを決める」って凄く大切です。星空の光を集めるレンズは大きければそれ相当の光を集めるだけに小さくて軽ければ良いというものでもありません。そのバランスが大切だと思います。
具体的な大きさですが、「星を見る」という目的がある以上、レンズの口径は30mm以上は欲しいです。40mm(42mm)あると良いのですけど、双眼鏡の重量を想像してくださいね。40mmクラスは800g~900gの物が多くなります。

3.倍率を決める
これはねぇ…腕力があって「心臓を停めることが出来れば」8倍~10倍でも良いんですけど、8倍以上あるとね、揺れるんですよ。相手が点像の星ですから、揺れも目立つんですよね。悪い事は言いません。倍率は低い方が良いです。6倍があれば最高です。7倍だと標準的です。8倍だと自分の腕力でプルプル震えててブレて見づらいのが分かります。星見ベテランさんの慣れた人でも8倍~10倍です。もう一度言います。悪い事は言いません、重い物を手持ちする双眼鏡であれば倍率は低い方が楽しいです。

4.実際に星を見てから購入を決める。
これが一番難しいです。ショップで実機を握って、昼間の景色を見せてもらえるかもしれません。でも、「星見用」ですから、星を見て分かることが多いです。具体的に言うと景色を見ると分かりづらい、星を見ると違うのが「機体のバランス」です。星空って上にあるんですよ。水平を向けて握って見るのと違って上を向けて握るので、ホールド感やバランスが変わるんですよね。ある程度重量がある場合だと尚更です。
こんな時は、科学館や天文台で開催されている観望会へ参加してみたり、実際に星空を見るイベントなどの参加したりして、その場にいる天文台の人や観望会のスタッフさんに聞くのが一番かもしれません。運が良ければ実際に星空を見せてもらえるかもしれませんよ?

5.では実際にはどの機種を選べば良いの?

いろいろな書籍やyoutubeチャンネルやブログなど、情報を収集するには良い時代になったものだと思いながらも、その情報を取捨選択するためには自らにもある程度の知識や経験が必要だと思います。
書籍の著者、youtubeチャンネルの配信者、ブログの管理者を信頼し、共感を得て、その情報を信じる側(読者・視聴者・ネットユーザー)は疑問を呈することなくその情報を鵜吞みにせず、参考程度にしたいと思うのが肝心かもしれません。

この記事は「双眼鏡を持っていない人」向けの記事です、と書きながら、ここまでの記事を拝読なさっている貴方さまはおそらく既に双眼鏡所有者の方だと思います。(笑)そして、既に8×42とか7×50とかひとみ径とか…

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