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双眼鏡も小さければ、望遠鏡も…。

バックグラウンドが明るい市街地では7倍50mm双眼鏡よりも35mmや32mmの方がバックグラウンドが締まってコントラストが良い分だけ淡い天体が見易くなるという経験値を得てしまいました。

そうなると、望遠鏡に付いているファインダーも同じようなものだと考えるのが妥当というもの。

暗い空ならまだしも、光害が残る市街地周辺であれば7倍50mmファインダーよりも6倍30mmのファインダーの方が目標とする天体をコントラスト良く見付けることができています。双方のファインダー(7倍50mmと6倍30mm)を使用している私の経験値でもあります。

屈折望遠鏡に付けている7倍50mmは少し絞っても「天体を見つける」という目的であるファインダーの性能には影響が無いどころかもっと早く天体を見つけて導入できるようになります。

…であれば、「ファインダーを絞っちゃおう」となる訳です。

その様な中、私がやっている事に興味を示して、対物レンズ前に取り付ける「絞り機構」の部品を3Dプリンタで作っていただいた協力者が現れました。2台の双眼鏡用に2セットの絞り機構部品。本来の目的である双眼鏡へ1セットを取り付け、もう1セットは予備としてとっておこうかと思ったのですが、良く見るとこれがまた7倍50mmファインダーの対物レンズフードに工夫すれば取り付けられそうなサイズ感です。

ファインダーの可変口径絞りについてですが、こんなこと誰もやっていない、少なくとも私の周りではやっているのを見たことがないので、ここは私が犠牲者となって50mmのファインダーを絞って使ってみようという試みです。

実際に先日10月1日に使う事が出来て、良い感触を得たのでここに記しておきます。

50mmファインダーの対物レンズのフードに絞りを付けました。
絞りの解放口径は40mmです。一番絞った状態で15mmまで口径を小さくすることが出来ます。

おそらく15mmで使う事はほとんどないとは思いますが、副次的なメリットを得たのが「使わない時には15mmに絞っておく」というもの。これは夜露が付くのを少しでも遅い時間帯にするために有用でした。

口径15mmのままで見ても「ん?ちょっと暗いな?」と思うだけで全く見えないという事もありませんし、キャップを付けたり外したりの面倒な作業もありません。そのまま絞りを開ければ良いだけの事です。(笑)

で、使ってみての実感ですが、「もう40mmで良いんぢゃない?淡い天体も直ぐに見えてるし、見えないなら外すけど見えているからファインダーとしての機能は存分に発揮しているわけですよ。

月光で夜空が明るい時にもバックを暗くすることもできます。

「口径可変のファインダー」これからのスタンダードになると断言しておきます。(2022年10月5日記)

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