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星雲や星団を自分で導入するために。その2

「天体の導入、得意ですか?」と聞かれても、ある程度見えている明るい天体くらいなら導入できます。としか答えられません。「ある程度」という明るさは小口径の双眼鏡や口径30mmのファインダーで辛うじて見えるくらいの明るさ(5~7等級)の天体になりますかねぇ。見えていなければメインの望遠鏡(フィールドスコープ)の視野に導入しづらいものです。

スマートフォンの星空アプリの中には天体の詳細な情報が表示されている物が増えてきました。中でも「赤経・赤緯」の位置情報は赤道儀の目盛環を使って天体を導入するに大変便利です。ところが近年の赤道儀には目盛環がある架台が少なくなっているのが現状です。さらに「赤経・赤緯」という位置情報に対して天体望遠鏡初心者にはハードルが高いものになっているような気がします。だって…夜空にはそんな線が見えませんもの。(笑)

「赤道儀とか赤経赤緯の目盛りを使わない、その他の方法ってないの?」と言われると、ちょっとだけ想像しやすい方法が「方位・高度」の情報を利用し「経緯台」で導入するのも有用かもしれません。
北を起点として東回りに方位で目盛を振られています。北は0°、東は90°、南は180°、西は270°と考えます。
そして高度。水平方向を0°、真上の天頂は90°です。分かりやすい星で言うと北極星は「方位0°高度35°(※お住まいの緯度で変わります)」と考えれば良いでしょう。真東から上ってくる星なら「方位90°高度0°」ですし、南中するオリオンの三ツ星だと「方位180°高度55°(※お住いの緯度で変わります)くらいです。

ただし、一般的な経緯台には方位・高度の目盛は付いていないものがほとんどです。問題はココです。ちょっとだけ工夫をして経緯台に方位と高度の目盛を付けると良いですよ。紙に目盛を書いてセロテープで貼り付けるだけでも立派な目盛りです。工夫のポイントは貼る場所をどこにするかを見極めることと経緯台の水準をキチンと出して設置することかなぁ。

便利なアプリを使って天体を導入するこの記事、もうちょっと続けてみますね。(つづく)

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