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「空・風・明・鳴」について



※TRUEネタバレあり


 幽谷霧子とは?

 霧子とは、優しく、また独特な感性を持つ、心穏やかで、すこし引っ込み思案な儚げな、アイドルを目指す少女です。霧子は、初期のカードでは包帯や絆創膏を巻いて登場しますが、最近のカードではそれが見られません。それはなぜか。月日と共に、成長していく。 それが、霧子なのです。

おでこがまあるくて、かわいい。

 移り変わるのは、アイドルだけでなく、植物の成長、ひとびとの関係性、空模様、さまざまありますが、今回は「空・風・明・鳴」のとんでもないコミュについてご紹介します。

 霧子とプロデューサーの関係性は、かなり不思議で、ふくざつで、一言では言い表せないものですが、とにかく言えることは謎のリズム感があるということ。

 プロデューサーの「あったか〜い」に反応して笑い出す霧子。
ダジャレにウケていた。(かわいい)
「潜・潜・夏・娘」より、真似っこPたん

 こうした霧子の独特の感性に振り回されつつも、寄り添って、理解しようとするプロデューサーのすがたと、それに応えようと懸命に歩いている霧子の、どこかちぐはぐだけど、なんだか息のあったふたり。 ある時は雨の中、連絡がつかないし(充電がなかったらしい)、ある時は雪の中外に出てしまうし、ある時は国立医大B判定をもらってくる。それが霧子なのだ。

雪になりたかった。

 今回の「空・風・明・鳴」は、そんなふたりが、公園を通りがかり、歩いているところからスタートします。 ふと地面に足を取られ、転んでしまう霧子を心配するプロデューサー。霧子は、「大丈夫です」と返すも、ふとその地面の柔らかさに驚き、にこにこと笑うのです。転んだ人間は、普通びっくりするだとか、恥ずかしがるのに、霧子はそこで穏やかに笑って、地面の柔らかさ、そして木陰だから涼しくて冷たい、とゆっくりと話す。 プロデューサーはそれに答え、同じように寝転がる。 そんな二人の元へ大きく風が吹く。「風が来てくれたました」 霧子は微笑む。 なんだか不思議で、まったりとしたひとコマだけど、二人にはこういった穏やかな時間がたくさんありました。

 ある日、プロデューサーの元へ届いた、霧子を番組にあてたいというお仕事。霧子には向いていないんじゃないか、と思案しますが、とりあえず霧子へ打診します。霧子の返答を待つ間、ふと触れた木々の葉が濡れているのを見つめていると、霧子が「はじめまして」と雨粒に話しかける。

かわいい。

 わたしは、霧子が無機物や事象や、生き物や、名称や、さまざまなものに「さん」と敬称をつけて話しかけるそれらの行動に、霧子の優しさが滲んでいることを知っている。
 本当に心があるかどうかは霧子にとって瑣末なことで(心があるかないかで態度を変えないため)、霧子は話しかける対象に心があれば、こう伝わってほしい、心持ちで話しかけているし、気にかけている。 そういう、やさしくて、人に理解されづらくて、一見「ふしぎちゃん」なのに、本人の中では大きく一本のふとい木が通っているような、そういう人としての、彼女の魂が好きなのだ。

雨ってみんな嫌いなのにね。

 霧子は、雨粒がここにも来てくれた、と言う。彼女はときおり、事象に対してそうして「来てくれた」「してくれた」とやさしい表現をする。雨も、風も、霧子には煩わしいものではなく、ひとつのやさしい「来てくれた」なのである。

 そして霧子は、「お仕事をやります」と返事をする。

霧子にかかれば、雨もこんなふうに

 すこし、難しいかもしれないと言われた仕事を「受けます」と言った霧子の決意が、心境の変化が、表情が、声色が、そのすべてが初期との違いを思わせて、ひどく胸を打つのだ。

そういう優しさは大切にしたいよね。(Vi20↑)

 出会ったあの頃、霧子はオーディションでも隣の人を気遣い、自分を出せずにいた。 植物に「さん」をつけて話しかけ、プロデューサーもそれを不思議な目で見つめていた。 事務所には誰より早く来て掃除をしていた。 誰にも知られず、誰にも言わず。
 まっすぐ育ってきた霧子のこころ。 
 一連のそれを責めず、プロデューサーはゆっくりと寄り添う。そうして築き上げたふたりの関係性が、いまこうして霧子の背中を押す。

共通コミュでお馴染み。

 霧子にこの仕事をお願いしてもいいか?とプロデューサーが確認する。 すると、とんでもない答えが返ってくる。

いらっしゃい!??!!!?

 感無量。

 「はい、がんばります」「たくさんの人に見て欲しいです」「お仕事ありがとうございます」、さまざまな返す言葉が無数にある中、霧子は「いらっしゃい」と返す。いらっしゃい、いらっしゃい………。 

 やわらかくて、ふんわりとしているのに、しっかり受け止めてくれる、これ以上ない霧子らしさの言葉で、もう、書くことがない。本当に、驚いてもうなにもないのだ。 霧子が、「がんばります」でもなく「いらっしゃい」と受け止めてくれたその事実にもう、それだけで、全てがよくなってしまい、空を見上げてしまった。

 わたしは空を見る。 人間が空を見るときは往々にして余裕のあるときだけだとおもう。それはコミュ内でも描かれていて、プロデューサーは多忙さに空を見ることもできず、地面ばかり見て転んでしまう。

 そうして、霧子が、こう。

おでこかわいすぎる。

 こんなにかわいい霧子の手を取ることもできず自分で立ち上がるプロデューサー。今日は晴れている、と呟くと、霧子は微笑む……………。

 そして話はラスト、夜になり、ふたりで霧子の出演した番組を見るぞ!と意気込んでおわる。

 統括してよかったコミュだった。革靴のリペア店を知っている霧子の育ちの良さ。パパと来たんだろうなという考察ができるのもとてもいい。雨という、霧子にとって大切な事象がまた出てくるのもいい。とてもよい。
ただ、霧子のコミュのプロデューサーは多々キモい。今回もそれが見受けられ、キモかった。(素直)

そんな妄想するか?

 年頃の女の子に嫁に行くんやろなあ、って声かけるの仕事仲間としてキモいが、霧子は優しいのでそんなこと気にせず「プロデューサーさんもいるのかもしれません」と返していてすごいなあと思いました。


 あまりにコミュが良すぎてnoteを書いたので、みなさんぜひコミュを読んでください。
 あとマイコレで霧子のMVをください。あとシャニソンのリズムゲーにきゅんパイア衣装の霧子をください。6億円もください。


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