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第2回The New Cool Noter賞 講評して頂きました。


↑この記事を投稿してみました。あいかさんのコメントを読んで、もうちょい上手にパブリックヒストリーの話ができるようになろうと思いました(笑)

パブリックヒストリーというのは、第一義的には世間一般向けにアレンジされた歴史のことで、例えば博物館や観光地としての遺跡、もう少し広く捉えると大河ドラマや漫画やゲームなどを通して伝えられる歴史のことです。歴史を仕事にしている人でなければ、ほとんどの人はパブリックヒストリーを通して歴史に出会うはずです。「歴史認識」とかで問題にされるのもパブリックヒストリーですよね。

私とかは、一応「先端的」な研究をしていると言われるけれど、「知識生産の歴史」とか「空間の歴史」とか「密輸の歴史」とか、パブリックヒストリーになりづらいですよね(笑)学会で「先端的」と見なされてる研究者って、「言語の歴史」「比較アジア史」など関心がちょっと世間からずれてるとこがあると思います。

「先端的」な歴史家からものすごく嫉妬されてる歴史家で、(昨日の記事で省略した)アンべス・オカンポがいます。とにかく、フィリピン国内で凄まじい部数を売る歴史家です。アンべスは、トリビアの歴史家と揶揄されるんですが、日本語で言うところのオタク歴史家なんですよね。ホセ・リサールの留学時代の家計簿とか(彼がケチだったこととか)、リサールのイギリス人の恋人が英語をきちんと書けなかったとか、植民地化以前のフィリピン人の名字のリストに「おなら」とか「うんち」みたいなのがあったとか、そういう話です。面白いですよね。アンべスは、そういうトリビアを発掘しながら、歴史学の面白さを伝えるのがうまい人です。

私もそういうテクニックが使えるようになりたいなー、と時々思います。





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