5年『マインツからの便り』【国際理解】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は『5年「マインツからの便り」【国際理解】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
今日は「国際理解、国際親善」の内容項目について解説をします。
以前、この内容項目は、
国同士の関係は人間関係と同じ!とお伝えしました。
しかし、今回は国同士というよりは海外で日本人がどう振る舞うか、
という個人に焦点が当たった教材です。
このようなパターンの教材は、どう展開すればいいのでしょうか。
一緒に考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
C 主として集団や社会との関わりに関すること
「国際理解、国際親善」
5・6年の目標・・・・他国の人々や文化について理解し、日本人としての自覚をもって国際親善に努めること。
5年生「マインツからの手紙」(日本文教出版)
あらすじ
「わたし」はドイツに留学をしています。
こちらの様子をお便りでお知らせします。
ドイツで留学するのは、簡単ではありません。
そこでドイツ語講座を受講することにしました。
そこには様々な国の受講生がいて、実に13か国、18名。
互いに会話をして交流を深めるには、日本のことを知っていなければいけませんでした。
毎週金曜に、自分の国を紹介する時間が設定されました。
「わたし」は、日本から着物を持ってきていたので、目の前で紹介しながら着物を着付けました。
日本の着物のことを詳しく紹介すると、とても喜んでくれました。
その後、多くの人から着物を着てパーティーに来てほしいと大変喜ばれました。
2 内容項目と教材
「国際理解、国際親善」は、これまでの教材解説で次の2点がポイントです、とお伝えしてきました。
①国同士の関係は、人同士の関係と同じ
②国が違っても、幸せになりたい気持ちは同じ
この2つを押さえておけば、まず授業の芯がぶれることはありません。
今回も、この2つのポイントに集約して考えてみましょう。
「わたし」は、ドイツで日本の文化を紹介しました。
そもそも着物をドイツに持っていくこと、この事実が「わたし」が日本に対して誇りをもっていることの表れです。
着物が日本独自の文化であること、着物を着ると海外の人に喜んでもらえることを知っていただけでなく、それを紹介する場がある時に持って行ったのです。
この時点で、「わたし」は、目標にもある『日本人としての自覚をもって』の部分に当てはまりますね。
そもそも、着物を持っていかなくても、紹介タイムで一番に立候補しなくても、着物を実際に着ながら紹介しなくても、誰にも責められることはありません。
しかし、「わたし」は積極的に行動していきました。
その行動を支える思いはなんでしょうか?
・日本を紹介したいから?
・目立ちたいから?
・他の留学生と仲良くなりたいから?
・日本だけでなく海外の文化も紹介しあう関係になりたいから?
・日本人として日本の文化に誇りをもっているから?
ここは、子どもによって感じ方がちがうでしょうから、じっくり考えてみたいところですね。
また、「わたし」の変化に対応する力も注目したいですね。
「ちんもく(沈黙)は金」という言葉が出てきていますが、これは余計なことはしゃべらない方が謙虚さを相手に伝えることができて美しい、という日本人独自の文化で、美徳とされています。
しかし、欧米では真逆の文化で、いかに自分が思っていることを伝えるかがアイデンティティとなります。
その文化のちがいを知るだけでなく、その環境に適応しようとする「わたし」の根本の思いを考えたいですね。
なぜ、ドイツの文化に適応しようと思ったのでしょうか?
・日本が嫌いだから?
・ドイツが好きだから?
・イヤだけど慣れないといけないから?
ここも、子どもたちによって考えが分かれるところでしょうから、じっくり時間をとって考えたいところですね!
3 導入
T:教師 C:子ども
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