1年『120てんのそうじ』【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は『1年「120てんのそうじ」【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
今日のテーマは勤労です。
つまり仕事のことですが、
子どもにとっても仕事は
身近なものです。
係の仕事、一人一役、
家庭での家事分担など、
子どもの仕事は
そのほとんどが無償のものですが、
働くことの意味や意義は
大人のそれと変わりません。
仕事とはなんなのか、
考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
C 主として集団や社会との関わりに関すること
「勤労、公共の精神」
1・2年の目標・・・・働くことのよさを知り,みんなのために働くこと。
1年生「120てんのそうじ」(日本文教出版)
あらすじ
ゆうやさんたちのはんの人たちは、みんなそうじが大好きでうs.
今日もがんばったのでそうじが早く終わりました。
学級文庫のたなの本がバラバラになっているのに気付き、みんなで片付けました。
次の日は、そうじのあとにぞうきんを洗いました。
先生が「これまでも100てんのそうじだったけれど、きのうと今日は120てんのそうじだね。」とおっしゃいました。
ゆうやさんは、「あしたはどこをきれいにしようかな。」と言って、教室を見回しました。
2 内容項目と教材
①具体的事象で考える
内容項目が「勤労、公共の精神」なので、
仕事や働くことについて考える必要があるのかと思ってしまいますが、
低学年の段階では、目の前の具体的な事象のみを考えるだけで大丈夫です。
つまり、「そうじ」について考えるだけでいいのです。
係の仕事や家庭の仕事など、他の話に発展させていくのは、
中・高学年の道徳の時間に任せましょう!
②考えるポイントを厳選する
短い教材ですが、考えるポイントがたくさんあります。
・なぜ、ゆうやたちはそうじが大好きなのか。
・なぜ、ゆうやたちは自分たちの仕事以上のことをするのか。
・なぜ学級文庫の本がバラバラなことに気づけたのか。
・先生は120点をくれたのは、どんな姿を見たからなのか。
・ゆうやたちのそうじは、いつ120点になったのか。
それぞれをじっくり考えるだけでも、授業が成立しますし、45分では足りませんね(笑)
目の前の子どもたちは、どのポイントならノッてくるか予想して、
考える問題を決めてくださいね。
その選定はここではできません。
ほぼ1年間をともに過ごした担任の先生が、
「今の子どもたちは、これならノッてきそうだ。」と思えば、それが正解です!
③自発的な行動の20点
先生は、ゆうやたちに「120点」をあげました。
そうじを頑張っている姿を見たからですが、
なぜ「100点満点」ではなく、「120点」をあげたのでしょうか。
100点ではだめだったのでしょうか?
100点と120点の差ってなんなのでしょうか。
子どもたちと考えてみたいですね。
100点から20点プラスされた理由は、「自発的」だからです。
そうじ当番という仕事を一生懸命やることは、与えられた仕事であり、
厳しく言ってしまえば「やるのが当たり前」な仕事です。
やらなければみんなが困るし、点数をつけるとすれば、99点以下です。
全てをきちんとそうじして、100点なのです。
しかし、ゆうやたちは、自分たちのそうじが早く終わったら、
自分たちでやることを見つけてそうじを続けました。
そうじが好きでも、そうじ当番の仕事が終わったら、余計なことはする必要はないわけです。
しかし、ゆうやたちは自発的に自分たちのできることを探して取り組んだ。
その「自発的」な行動に20点という点数がついたのです。
120点をとることがすばらしいのではなく、
その差の20点である「自発的」に行動することが押さえたいポイントです。
1年生は具体的な事象で考えるほうが理解が進むので、
「そうじ」に特化して考えます。
ゆうやたちは、自発的に「本棚の整理」「ぞうきん洗い」をしましたが、
他にはどんなことができるでしょうか?
『もしそうじが早く終わったら、なにができるだろう。』と考えることで、
教材が自分たちの生活に近づき、具体的に考えることができます。
自分たちがそうじが早く終わったらできること、たくさん出てくると自発的な行動のよさを考えることにもなるし、自分たちのそうじが本当に早く終わった時に、「できることリスト」にもなります。
一石二鳥ですね!
とにかく「そうじ」の話からは外れず、具体的に考えていきましょう。
3 導入
T:教師 C:子ども
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