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3年『マサラップ』【国際理解】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『3年「マサラップ」【国際理解】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の話題は国際理解です。
昔に比べて、外国の情報を
気軽に知ることができる時代になりました。

国境がなくなってきていると
言えるかもしれません。

では、海外のことを知るために
大切な心とはなんでしょうか。

いっしょに考えていきましょう!

では、解説です!

 

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「国際理解、国際親善」
3・4年の目標・・・・
他国の人々や文化に親しみ、関心をもつこと。

3年生「マサラップ」(光村図書)

 

あらすじ

フィリピンから来たリサ先生が、月に1回、ぼくのクラスで英語を教えてくれることになった。

今度、リサ先生の歓迎給食がある。
メニューはフィリピンの料理だ。
知らない料理名だったので、帰ってインターネットで調べた。

どんな料理家か知れただけでなく、「おいしい」がフィリピンの言葉で「マサラップ」ということもわかった。

当日、リサ先生はパイナップルの葉で作った布でできた服を着て教室にやってきた。
給食を食べて、ぼくは思い切ってリサ先生に「マサラップ」と言ってみた。

リサ先生は驚いた顔をした後に笑顔で「マサラップ」とうなずいてくれた。

ぼくはもっとフィリピンのことを調べて、リサ先生と話してみたくなった。

2 内容項目と教材

「国際理解」は、中学年の目標に『他国の人々や文化に親しむ』そして『関心をもつ』とあります。

低学年・高学年の目標を見てみましょう。

 

低学年・・・他国の人々や文化に親しむこと。
(中学年・・・他国の人々や文化に親しみ、関心をもつこと。)
高学年・・・他国の人々や文化について理解し、日本人としての自覚をもって国際親善に努めること。

こうやって、低・中・高と目標を並べてみると、中学年でどこまで授業で扱うのか、基準がわかってきます。

低学年では、他国に「親しむ」のに対して、中学年は「親しんで関心をもつ」ことまで求められています。

 

「親しむ」と「関心をもつ」のちがいってなんですか?

辞書では、「親しむ」は、常に接してなじむ。
「関心」は、心にかけること。気がかり。特に、興味をもって、注意すること。

 

うーん、よくわかりません。

ですね・・・・。

辞書だけではちがいがよくわかりません。

わたし的には、「親しむ」は、触れる環境に長い時間いること。つまり、だれかが用意した環境で興味をもつこと。
対して、「関心をもつ」は、自分が気になったことは、積極的に調べたり、尋ねたりすること。

こうだと思っています。
簡単にいうと、主体的がどうか、というちがいがあります。

「マサラップ」の『ぼく』は、主体的にフィリピンのことを調べたり、リサ先生と関わっていますから、まさに「関心をもっている姿」ですね。

 

また、高学年の目標には、「日本人としての自覚をもって」とあります。

中学年では、『日本人として外国の人と接するために大切な心』なんてところまでは触れる必要はありません。
それよりも、いろいろな国や文化に興味をもって、調べたい!と思えるようにすることが大切です。

では、他国に関心をもつために大切な心はなんでしょうか?

ここが、授業の核になります。

すでに「ぼく」は、フィリピンという他国に興味をもっています。

 

・リサ先生が来ることを楽しみにしている。
・フィリピンのことをお母さんに質問したり、インターネットで調べている。
・フィリピンの料理に興味をもち、受け入れて楽しみにしている。
・リサ先生に勇気を出して話かけている。
・「フィリピンのことについてもっと調べたい」と意欲を高めている。

正直、ここまでリテラシーの高い子ばかりだったら苦労しません。笑

学校にはALTの先生がいるでしょうが、積極的に国のことを尋ねたりする子は一部のはずです。

では、積極的に関われない子はダメなのでしょうか。

決してそんなことはありません。
そして、そんな子ほど『他国に関心をもつために大切な心』を考えさせたいですね。

 

結論を言うと、次のとおりです。

・国や文化がちがっても、人として幸せに暮らしたり、美味しいものを食べたり、きれいなものを見て感動したりしたいという思いは変わらない。
・自分の国に興味をもってもらえると、うれしい気持ちになる。

だから、フィリピンのリサ先生は日本に来て、日本の子どもたちに英語を教えている。
逆に、日本の子どもも、フィリピンに興味をもって積極的に関わっている。

互いにリスペクトの気持ちがあるから、国際交流が成り立っているのです。

そして、その根底にあるものは、「人としての願いは同じ」ということです。

これを押さえておけば、授業の軸がずれることはないでしょう!

 

また、言語の壁を越えたと感じるのは、自分が発した外国語が通じて、意思疎通をできたと実感した時です。
まさに「ぼく」の「マサラップ」と言った時の感覚ですね。

通じるとうれしいし、もっと話したくなります。
また、さらにその国や言語について興味が高まるのです。

この点についても、軽く触れられるといいですね!

 

 

3 導入

T:教師 C:子ども

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