6年『それじゃ、ダメじゃん』【個性の伸長】の指導案はこうする!
こんにちは。
今日は『6年「それじゃ、ダメじゃん」【個性の伸長】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。
個性の時代と呼ばれるようになりました。
昔に比べて今の時代の子どもは、本当に個性豊かです。
では、個性とはなんでしょうか。
個性はどうやって見つければいいのでしょうか。
今日は、『個性』について教材解説で考えていきましょう!
では、解説です!
1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ
順番に解説します。
1 教材について
A 主として自分自身に関すること
「個性の伸長」
5・6年の目標・・・・自分の特徴を知って、短所を改め長所を伸ばすこと。
6年生「それじゃ、ダメじゃん」(日本文教出版)
あらすじ
落語家の春風亭昇太さん。
小学生のころから人見知りが激しく、慣れた人の前ではよくしゃべる、人見知りでおしゃべりが短所だと思っていた。
中学はしゃべらなくていいと思いブラスバンド部に入った。でもちっともうまくならなかった。
高校でも、しゃべらなくていいと思いソフトボール部に入った。でも、1度もレギュラーになれず卒業した。
大学では、他の部を見学に行って、たまたま隣の部室から出てきた「落語研究会」の人に声をかけられた。
昇太さんはこう考えた。
「短所を隠そうとばかり思っていたけど、今度はそれを生かしてみよう。」
大学2年のときに出たテレビ番組では優勝。
昇太さんは自分の長所と短所について考えてみた。
短所を隠そうとしていたけど、落語で自分の長所に出会った。
「それじゃ、ダメじゃん。」と昇太さんが言うこの言葉は、
短所を隠そうと思ってきた自分自身に「そんなことではダメだよ。」と言うことから始まった。
人にはみんなそれぞれ長所も短所もある。短所を長所にすることもできる。
2 内容項目と教材
「特徴」とは
目標には「特徴」とあります。
似たような言葉に「特長」があります。
2つのちがいは次のとおりです。
特徴・・・他と比べて特に目立ったり、他との区別に役立ったりする点。
特長・・・すぐれた(=長)特徴。
つまり、特長は長所に特化しているのに対して、
特徴は長所も短所も含んでいるということです。
自分の長所は、なかなか気付かないものです。
昇太さんも、自分の短所はよく認識していましたが、
それを克服しようとするのではなく、
隠そうと思ってブラスバンドやソフトボールをやってみました。
また、「おしゃべり」が長所になるとは全く思っていませんでした。
昇太さんの長所
昇太さんの長所は、「おしゃべり」でそれが落語とピッタリ合って
よさがグーンと伸びることとなりました。
それは立派な長所ですが、他にも長所はないでしょうか。
子どもたちと考えたいですね。
「おしゃべり」だけが長所なら、
もっと早い段階で落語やしゃべる長所を生かした道を
見つけられたのではないでしょうか。
ここに、昇太さんの長所があります。
それは、いろいろなことにチャレンジしているところです。
中学ではブラスバンド部、高校ではソフトボール部、
大学では落語、全て違う分野、違う領域の部活動です。
それらに挑戦しているところが、昇太さんの長所なのです。
でも、ブラスバンドもソフトボールも、苦手を隠すために入ったんじゃ?
確かにそうです。でも、短所をリフレーミングしているのです。
リフレーミング?
リフレーミング
リフレーミングとは、ある出来事や物事を、今の見方とは違った見方をすることです。
短所をリフレーミングすることで、
長所にもなりうるのです。
昇太さんは、ブラスバンドやソフトボールなどに
「苦手を隠したい」という動機で挑戦しました。
でもそれは、表に出る行動としては、
「新しいことに挑戦している」姿に映ります。
短所は、長所として捉え直すことができるのです。
そもそも、チャンスはそうそう転がっているものではありません。
昇太さんのように、たまたま出会った人に誘われて進んだ道が、
自分の生きる道だった、なんていい話は全員はもっていないでしょう。
ありもしない自分の道を見つけるチャンスを求めるのではなく、
昇太さんのように、これまで歩いてきた道を振り返り、
短所だと思っていたことを長所にリフレーミングする
このことが、「個性の伸長」の授業の鍵です。
この教材を表面だけで流してしまうと、
・昇太さんは長所を落語に生かせてすごい
・長所があると、自分の生きる道を見つけられる
このような浅いまとめになってしまって、
有名な人の自分とは関係ない夢物語、と思ってしまいます。
しかし、有名人であろうが人間は人間。
苦労した部分や紆余曲折の部分に焦点を当てると、
学びは必ずあります。
華やかな昇太さんの姿ではなく、
迷っていた、短所を隠そうとしていた昇太さんにスポットを当てて考えられるようにしましょう。
3 導入
T:教師 C:子ども
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