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2年「おばあちゃん お元気ですか」【家族愛】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『2年「おばあちゃん お元気ですか」【家族愛】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

家族って現代はいろいろな形があります。

核家族、二世帯住宅、
片親世帯、施設などなど。

道徳で家族について扱うことは、
危険だといつも議論が起こります。

しかし、人は1人では生きられません。
集団で協力して生きることで人類は繁栄してきました。
その最小単位が「家族」です。

家族について考えることで、
集団についての理解が深まり、
クラスや学校、地域など
他の集団への帰属意識が高まっていくのです。

今日は教材を通して、
家族について考えていきましょう。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「家族愛、家庭生活の充実」
1・2年の目標・・・・父母、祖父母を敬愛し、進んで家の手伝いなどをして、家族の役に立つこと。

2年生「おばあちゃん お元気ですか」(日本文教出版)

あらすじ

てつやが小さい頃、隣の町に住んでいるおばあちゃんが、よく家に来てくれていました。
お母さんの仕事が忙しいので、おばあちゃんが面倒をみてくれていたのです。
いつも楽しい話や遊びを教えてくれました。

だんだんおばあちゃんは家に来ることが少なくなりました。
バスに乗ると疲れるのだそう。

てつやは電話、手紙で「おばあちゃん、お元気ですか。」と伝えていた。

てつやの誕生日に、おばあちゃんが手紙とプレゼントをくれた。

てつやは、写真を撮っておばあちゃんにメールで送った。
おばあちゃん、どんな返事をくれるかな。

2 内容項目と教材

てつや(ぼく)とおばあちゃんの関係から、家族愛について考える教材です。

「家族愛」の目標には、次の3つに分けられます。

①父母、祖父母を敬愛すること。
②進んで家の手伝いをすること。
③家族の役に立つこと。

順に見ていきます。

①父母、祖父母を敬愛すること。

てつやは、おばあちゃんのことが大好きです。また、仕事を頑張っているお母さんに対しても尊敬の念をもっていることも、なんとなく伝わってきます。あまり本文では触れられていませんが、てつやのおばあちゃんに対する思い、お母さんに対する思いを考えて見るのもいい活動です。

②進んで家の手伝いをすること。

てつやは、進んで家の手伝いをしているでしょうか?
家の手伝いと言うと、掃除や洗濯、料理や片付けなど家事を想い浮かべます。

てつやはその観点では家の手伝いをしていません。

しかし、おばあちゃんと一緒に楽しく過ごし、お母さんの手を煩わせていないと言う点では、「お母さんの仕事を増やしていない」ので、家事に協力していると言えます。

「子育て」の負担をてつやも減らしているのです。

また、おばあちゃんにとっては、てつやは「面倒を見てもらっている」「遊んでもらっている」立場ですが、おばあちゃんの立場から考えると、孫と遊べて楽しい時間を過ごせています。

これも、家族のために行っていること、と言えます。

家事は家族のために行っています。
てつやもおばあちゃんと一緒に過ごすことは、家族のために行っていることと同じなのです。

ここはややこしいので、授業では扱わず、授業者が押さえておくだけで十分でしょう。


③家族の役に立つこと。

てつやは、「おばあちゃん、お元気ですか。ぼく、とっても元気だよ。」と伝えています。

定形文のあいさつですが、おばあちゃんの立場からすると、
①元気かどうかを気にしてくれる人がいること
②かわいい孫が元気にしていること

この2点でおばあちゃんは嬉しくなっていることでしょう。

つまり、おばあちゃんにとっては「てつやの存在」がうれしいのです。

てつやは何をするというわけではなく、おばあちゃんのことを気にして、おばあちゃんと話をする、コミュニケーションをするだけで、役に立っているのです。

『家族の役に立つこと』という目標からすると、家事を積極的にするといった行動に目がいきますが、まずはその存在が大事だと気づくことです。

このように、目標を因数分解して考えることで、重点や押さえるべきことが見えてくるのです。

また、おばあちゃんやお母さんは、てつやにどんなことをしてくれているのか、してくれてきたのかを考える活動も有効です。

それは、自分の家族に対して考える活動に繋がり、家族に対する思いを高めることになります。

3 導入

T:教師 C:子ども

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