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2024_0302_本読み

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冒頭の写真:
残りご飯に水入れて、鰹節を入れて、煮て、梅干しと食べました。口の内壁がじんわりと温かく、それが美味しかった。
そして梅干し。
漬けた、去年の自分ありがとう。

その後、ちゃんとお米から炊いてお粥を作りました。
こっちは一口目から、お米の味。
こんな香ばしいというか味わい深い味だったか〜と改めて感じました。
お米を作ってくれたEさん、ありがとう。
少し残っている胚芽のぷちっていうのがすごく美味しかった。

実は、家族で仲良く、ノロになりました。丸一日半は時々ポカリあたためて飲むだけで、お腹と頭痛く、なんも食べる気なし。

その後のお粥はやっぱり特別。


3月2日(土)は以下を読みました。


『巨匠とマルガリータ』 
ブルガーコフ 著

集英社 世界の文学15 ロシア Ⅲ

今回から23巨匠を救出する、に入りました。
ヴォランドの部屋でのやりとりが続きます。マイゲール男爵を殺害したのはアザゼッロだとわかり、その銃撃の凄腕が披露されます。スペードの7のカードのその一つのスペードにマークして枕の下に隠します。振り向かずに銃撃すると見事そのマークを射抜いている、という離業。対抗意識剥き出しの黒猫ベゲモートは二丁拳銃を試み、大惨事に。

(音読した人:山崎)





『科学と宗教と死』 加賀乙彦 著

集英社新書

フランス留学で、フランス語漬けを自らに課した結果うつ状態に陥った筆者は、さまざまなアクシデントが重なり、車で崖から転落。九死に一生を得るという体験をします。
そのあとは帰国前後にわたる死刑囚・正田昭とのやりとりのこと。カトリックの洗礼を受け、執行に至る。

この二つの体験が、筆者の死生観を大きく変えたとのことです。
そりゃあそうでしょう。

日本語の本を読むことをゆるすことで、うつが軽癒された、という話に、こどものころから読んでいた日本語が体に染み渡るさまを想像しました。

(音読した人:こいでさん)





『はんぶんライオン』 大原悦子 文、猫野 ぺすか 絵 

福音館書店

ぬいぐるみ製作者のおじいさんを守る、かわいいぬいぐるみのお話でした。
絵が「ウッドバーニング」という技法なのだそうですが、水彩画のように見えるんで、どうなってるのでしょう。こんど絵本を見てみよう。
山崎もウッドバーニングで描いたことはあるんですが、画面で見ている限りではよくわからなかった。

(音読した人:きよもとさん)






『犬が星見た』 武田百合子 著

岩波文庫

これからストックホルムへ飛ぶ、シェルメチェボ空港。
いよいよみんなと別れる時。ことに銭高老人と別れるのが、山崎は名残惜しい。案内のロシア人女性としゃべって自分がロシア語がこんなに上手になったんか、と驚いていたら、相手が日本語だった、っていうくだりが、相変わらずくすりとさせられました。

(音読した人:きよもとさん)





『漱石・子規往復書簡集』 和田 茂樹 (編集) 

岩波文庫

漱石の33通目。明治27年3月12日(月)。

〈 どうせ人間は慾のテンションで生て居る者と然れば、 〉

という一節があり、テンションという昨今ずいぶん使われることばを聞き留めて、ほーって思いました。
それを読後にしゃべったら、英語の先生だからね、と。
そう思うと、現在の「上がったり下がったりする」テンションとは違って本来の意味、って当たり前だけれど思いました。

今日急に気になったのは、この書簡の候文。漱石の小説は現代とあまり変わらぬとも思える文だし、子規の紀行文は古文のようでした。友達同士のやりとりも手紙は候文だったんだろうか、と思いました。出身が武家だから?

Wikipediaを覗くと、候文が口語だった時代もあったらしく(平安末期だそうです)日本語の変化も本当に面白そう、と思いました。

(音読した人:めいさん)

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