『甦るフレーブニコフ』音読記録その12

〈 1255字 〉

『甦るフレーブニコフ』音読記録 は、
2020年末〜2021年初めにzoomで音読した毎回の感想を改めて書き出したものです。

著者の亀山郁夫先生のzoom講義(2022年12月4日(日)10時から12時、ヒッポファミリークラブ主催)がありますので、これを機会に、と思いアップしています。

12月4日までにアップし終わるように、毎日、4日分程度アップしていこうと思います。

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2020年12月28日(月) 第19章 内戦ーーハリコフの日々
「三人姉妹」
(391〜400ページ)

1919年の春から1年半に渡って、ウクライナの首都ハリコフでパトロン、シニャコーフ家で過ごし、そこの五姉妹が、揃いも揃って奔放な美女揃い、という状況です。
自閉的すぎて現実の恋に無縁らしい詩人の思いは、詩文に姿をかえてあきらかです。
このハリコフ時代は

〈詩人が肉体および精神面ともに深い危機に瀕した時代であり、一方でまた、叙事詩人としてのその才能が一段と輝かしく花開いた時代として知られている。〉

とのこと。
革命後の混乱期に、フレーブニコフは詩作に没頭し、おどろくほど豊穣多産でした。
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このときは、ハリコフがウクライナの首都だったのですね。
これを読んでいた2年前は、はじめて聞く都市の名前でした。(2022年11月20日付記)


2021年1月6日(水) 第19章 内戦ーーハリコフの日々
「サブーロフ別荘」
(400〜408ページ)

この「別荘」はハリコフ県立精神病院のことです。

それまでの兵役の経験から、軍隊でのことばによる罵倒(そして肉体的苦痛)で、詩人としての心が完全に死ぬとわかっていたので「狂人」として、ここへ逃れることにしたのです。

フレーブニコフの純真な「革命」のイメージと、革命の現実の程遠さは、
内戦状態を経て、さらにその先、フレーブニコフの死後におこっていくことを思うと、あそこで亡くなっていて良かったというようなものだったようです。

革命によって(フレーブニコフの中から?)完全に失われることになる「古代異教世界」とは、日本で言ったら百鬼夜行のような妖怪世界と少しだけ通じるようなものかな、と思いましたが、スケール感は、違いますよね。

2021年1月7日(木) 第20章 道化芝居とカーニヴァル
「詩人」
(409〜416ページ)

カーニヴァル、は、日本で言ったら、お祭りなんでしょうけど、

子供のころに「お祭り」にほとんど行かなかった(なんてこと!!)山崎にはなかなかイメージしにくいです。

うちの製本教室に、青森出身の人が二人揃ったことがあり、
一年中つぎのねぶたのことしか思っていない青森人の話をして、熱く盛り上がっていたのを思い出しました。

2021年1月9日か10日? 第20章 道化芝居とカーニヴァル
「石の女神」
(416〜424ページ)

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この部分の記述が発見できず。スキタイゆかりの石の女神のことについては読んだし、書いた憶えはあるんですが。(2022年11月20日付記)

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