2022_0305_本読み

3月5日(土)は以下を読みました。

山崎
振仮名ふりがな歴史れきし』今野真二 著
集英社
第1章 振り仮名とは何か

サザンオールスターズの歌詞カードには、さまざまな振仮名のバリエーションがあり、読み方を表すことを越えて、もはや表現として使ってるのがよくわかりました。

〈つまり日本語には、こう書かなければいけないという、書き方に関しての「根本的決まり」がないことになる。この「根本的決まり」を「正書法(orthography)」とよぶことにすると、「日本語には正書法がない」ことになる。〉  (p.27, L.5)

この指摘は、日頃の実感とあいまって、ああー、という脱力と詠嘆で、ため息がでます。




はやしさん
『ライオンとタカとアリになった男の子』
菱木晃子 文、MARUU 絵
BL出版

ノルウェーの昔話からの再話(だと思う)。
トロルの造形がとても珍しく恐ろしく感じましたが、元ネタはどんなところなのでしょうか。




きよもとさん
『俳句と地球物理 』寺田寅彦 著
変わった話 一、電車で老子に会った話

著者は、老子について、学生時代の講義で興味を持ち、読んでみたものの古臭くて面白さを感じず。ところが、ひょんなことでドイツ語訳に出会い、面白さに、気づけば2〜30章を通勤電車で読了してしまった、というのがこのタイトルの内容。

検索すると、寺田寅彦以外にも、日本語訳が難解だったのに、英語やドイツ語だととてもよく解った、という人がいたことがわかりました。

物理や科学の人はきっと面白いに違いない、と書いているところを見ても、ここには言語に含まれている文化的なギャップがかかわってると思います。




めいさん
『学問のすゝめ』
福沢諭吉 著、岩波文庫、
二編 一身独立して一国独立すること

江戸時代を頭におきつつ、

〈もとこの国の人民、主客の二様に分かれ、主人たる者は千人の智者にて、よきように国を支配し、その余の者は悉皆しっかい何も知らざる客分なり。すでに客分とあればもとより心配も少なく、ただ主人にのみよりすがりて身に引き受くることなきゆえ、国を患うることも主人のごとくならざるは必然、実に水くさき有様なり。〉

ということば。現在の山崎にも通づるところがあるのが悔しいです。


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