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2023_0125_本読み

<1907字>

冒頭の写真:
ここ二、三日のすごい寒さで、庭の水が凍っていた。割ってみると2センチくらいもありました。プリズムみたいになってオパール的色が見えて綺麗でした。

せっかくだから金属ボールに水を張って、ここの水に浮かべて、鍋ぶたをしておいた。明日朝には凍るかな?(凍ったら「天然氷」で、ウィスキーを飲もう!っていう魂胆です。冷凍庫と味が違うかな?)



1月25日(水)は以下を読みました。

『あまりにロシア的な。』 
亀山郁夫 著

青土社
第Ⅱ章 石の迷宮、蓮の楽園
3  幻想のトポスへ
 2(111〜113ページ)

カルムイク人は(ロシア人や西欧人の顔ではなく)アジア人の顔をしているのだな、と思いました。

フレーブニコフ生誕の地、マル・デルベトゥイ村で、丘の上の彼の彫像を訪れ、夜にもう一度訪れて、かがり火をして語り続ける。著者にとっての夢の時間。

写真で見るフレーブニコフはアジア的ではなくヨーロッパ的な顔立ち。
確か、母はコサック系、父はロシア系。

山崎は昔の横綱大鵬をちょっと思ったけれども、混血の地?アストラハンやカルムイクの人にとってはもっと違ったニュアンスなのかもしれないです。

カスピ海沿いに、ロシア連邦のアストラハン州とロシア連邦のカルムイク共和国が隣り合っています。ロシア連邦の概念がよくわかっていなくて、検索すると、このサイトをみつけ、
それによるとロシア連邦の行政区画の種類は
州、地方、共和国、自治州、自治管区があり、その合計数は83。
カルムイクは共和国、アストラハンは(その名の都市もあるけど)州ということですね。

(音読した人:山崎)





『チェルノブイリの祈り』  スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ 作、松本妙子 訳

岩波書店
「死者たちの大地」

今回の聞き書きは、前回と同じに、わけあってチェルノブイリに住む人。キルギス生まれのロシア人。
母はウクライナ人、父はロシア人、タタール人と結婚して………との説明のあと、さらに、私とこどもたちの出生にはロシア人と書かれているが、自分はソ連人なのだ、しかし故国はすでに無く、と続きました。
居場所の無い人がチェルノブイリに住む、という状況があるというのが
重い現実だなと思いました。

(音読した人:こいでさん)





『せかいでさいしょにズボンをはいた女の子』
キース ネグレー 著、石井睦美 訳

光村教育図書

アメリカでの、150年前のお話。そのころ女の子はズボンをはいてはいけないとされていたそうです。

読み終わったあと、今は日本の制服でも女の子もズボンを選べる、という話から、しかしそのデザインは「女子用」で、「男子用」のをはきたい子の要望には応えられてないことがある、みたいな雑談を聞きました。

(音読した人:はやしさん)





『漱石・子規往復書簡集』  和田 茂樹 (編集)

岩波文庫

漱石の10通目と11通目。
級友たちの、試験の結果を伝えていました。
進級のことかなと思っていましたが、7月5日なので、夏休み前の試験の結果ですね(このころも日本は4月始まりだった、かな?)
最初の「先生及第」という記述が子規のことを言っているのかなと思いましたが、そしてそのことを伝えたい手紙なのかな、と思ったのですが、漱石の方が先に生まれているので、それは違うか?とか、そもそも子規は病気で松山に帰っているから試験は受けられてないのかな、とか、漱石自身は及第だったのかどうなのか、とかいろいろ疑問を持ちました。

(音読した人:めいさん)





『俳句的生活』    長谷川櫂 著

中公新書
第5章 捨てる

与謝蕪村の門人(と、Wikipediaに)の黒柳召波が亡くなった時の、蕪村の嘆きから始まりました。

召波と芭蕉の句を並べながら、いろいろと説明してくださっていました。

蕉風の復興をめざす、とか、1766年に三菓社をおこす、などの記述から、
芭蕉から、50年を越え100年にはならないくらい後の頃なんだな、と後で確認。

 〈 冬ごもり五車ごしゃ反古ほうぐの主かな 〉

は、召波の句。
〈五車〉は『荘子』の中にある、恵子(恵施)(BC.4C)に対しての批評のことばから来ている、とか。
上手に説明してもらい、故事から来る表現がわかるので、楽しくなります。

(音読した人:きよもとさん)





『芭蕉連句集』   中村俊定・萩原恭男 注

四三 (木のもとに)蓑虫庵小集 147~149ページ
岩波文庫

〈 源氏をうつす手はさがりつゝ 〉

仏門に入ったら、色ごとに繋がる芸の技は落ちていってしまう、みたいなことなのか。
ところどころに感じるおかしみが、嬉しく思います。

(音読した人:山崎)

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