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【エッセイ】生成AIを使用した芥川賞受賞作に関するもやもや

 このニュースに接した瞬間のファーストインプレッションはマイナスの感情だけだった。不愉快、軽蔑、そして、

芥川賞も地に落ちたものだなぁ

 と呆れた。しかし。

 私は直感で行動するクセがある。それを自覚しているので、ここは一歩引いてみたい。ネット上で起きている賛否両論を除外して考えてみる。

 AIによる生成物(イラスト)は自分も活用している。しかしそこに文学界の著名な賞が関わってくるとなると違和感を感じてしまう。
 
 もの書きの隅っこにいる人間として、私は創作は100パーセントその作家の言葉であって欲しい。人の心に刺さるのは、読んでくれたどこかの誰かの心に届くのは、作家の心が生み出した物語であり、その物語を紡ぐのは作家本人の言葉であって欲しい。

 AIを人間と読み替えたらどうなるか。作家とは別の人間が書いた文章を織り込んだ作品は、その事実を公言したうえで受賞の対象になり得るのか?

 と、ここまで書いて気がついた。私がもやもやしているのはAIの是非ではなくて、自分以外の存在が書いた文章を、たとえ全体の数パーセントにすぎなくても「そのまま使いました」と作者が公言しており、そのような作品に芥川賞を授与したこと。

 芥川賞は公募ではないから、受賞についてはAIを使おうがどうだろうが作家本人には責任はない。

 ただ…この件で、さらに本を読む人が減りそうな気がするのは私だけでしょうか。

追記

どうやら受賞作品は、AIを批判する場面に、生成AIの文章を使ったらしいということが判明しました。ややこしい。

※私個人の主観による感想なので「それは違う」というご意見はご容赦ください。


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