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【R18官能小説】官能作家"霧山純生"の情事 愛欲ハーレム 第44話 完結

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エピローグ〜愛があるなら

 人馬宮紫月の顛末を妻のしのぶに話したところ、

「やっぱりね」

 したり顔で、うんうんとうなずいた。

「その鷹月さんが怒ったのもわかるわ」
「ああ、すべて僕が悪い」
「あなたはいつも考えすぎるのよ。直感で行動したことなんてないでしょう」
「そうだね。確かにそうだ」
「自分の気持ちに素直になるのも、時は必要だと思う」

 おっしゃるとおり。
 ぐうの音も出ない。

 自宅で過ごす、一か月ぶりの夫婦の団欒だ。とっておきのワインを傾けながら、ゆったりした時を愉しむ。

「わたしが言ったとおりになったわね」
「なにがだい」
「かわいい琴葉ちゃんよ。あなたの三人めの恋人」
「うむ」
「わたしもいるのを忘れないで。霧山先生」

 フフッと微笑んだ。

「もちろんさ。きみは僕の女だ」

 真顔になったしのぶは、いつものように、身体に悪いから薬は使うなと繰り返し、薬なんぞ使わないからと私も繰り返した。

「ねえ。今夜…どう?」

 空になったワイングラスをそっとテーブルに置き、妻がささやいた。

「抱いて。いっぱい愛してね。百パーセントの愛で、わたしを愛して」
「ああ…おまえは僕の…」

 愛しい女だから。

 今のこの時を。
 たとえ今だけでも。

 そこに愛があるなら。


【愛欲ハーレム】完結


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