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【こんな映画でした】174.[陽のあたる場所]

2020年 5月19日 (火曜) [陽のあたる場所](1951年 A PLACE IN THE SUN アメリカ 122分)

 題名とはうらはらに、何とも嫌な作品だ。まず若く貧しい男の生き方。恋愛と妊娠・結婚。殺意と安易な解決策。証拠と証明のない有罪判決。そして死刑。原作の小説は『アメリカの悲劇』とのこと。

 監督のジョージ・スティーブンスが上手いせいか、主役のモンゴメリー・クリフト(撮影当時29歳)が良いキャスティングだからか、もう観ててたちまちその先が読めてしまう展開であった。案の定、まずは職場の女性アリス(シェリー・ウィンタース、撮影当時29歳)と恋愛・妊娠。そして結婚を迫られる。

 そこに上流階級の若く美しく華やかな女性(エリザベス・テーラー、撮影当時18歳くらいか)との出会い。新たな恋の芽生えと結婚、上流社会進出への期待と不安。そのジレンマに焦る青年。そしてついに妊娠した女性がボートから転落して事故死。

 しかし巧妙な検事の誘導により陪審員は死刑判決。ラストシーンは電気椅子へ向かう青年の顔のアップ。実際は電気椅子のシーンまで描かれるはずだったとのこと。モンゴメリー・クリフトがそれを嫌がった、と。

 なおシェリー・ウィンタースは[アンネの日記]で観たばかりだった。他に[狩人の夜]もそうだった。

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