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【こんな映画でした】511.[百万長者と結婚する方法]

2020年 2月11日 (火曜) [百万長者と結婚する方法](1953年 HOW TO MARRY A MILLIONAIRE アメリカ 96分)

 (オムニバス風になっているが、その転換にやや不自然さを感じた。そしてラストの結婚式のところでは明らかに肝心なシーンがカットされているように思われた。で、調べてみると本来のこの映画は95~96分あるようだ。ブルーレイディスクで出ているのも96分とある。わずか7分ほどの差だが、このカットはエンドロールだけではない気がする。これを確認するためには、そのブルーレイディスク版を観るしかないか。ということでラストはバタバタとややあっけない幕切れであった。)

 と書いた翌日インターネット上で確認することができた。私が観たDVDは何とオープニングの約6分とエンディングの30秒ほどがカットされていたということ。そこにはシネマスコープの画面いっぱいにオーケストラが並び、演奏するシーンであった。調べてみるとシネマスコープの第二弾であり、ステレオサウンドでの音楽ということであった。しかし最初の映画のテロップが出て来るまで、これは何なのかという時間が約6分続くのだ。私にはちょっと苦痛であった。とまれこの時間差の問題は解決。あと本編ではまずカットはないだろう。

 これが彼の有名な映画だったのか、と。ともかくコメディ基調で、しかし本当の愛情に基づく結婚ということも考えさせるようになっている。主役の女性三人は、マリリン・モンロー、ローレン・バコール、ベティ・グレイブル。前二者は名前は知っていたが、ほとんどまだ観ていない。

 しかし、内容はいかにもアメリカ的といった感じ。何よりもまず第一はお金であるという考え方が徹底している。もっとも最後には、お金よりも愛、ということで結婚することになるのだが。

 ラストシーンが傑作なのは、結婚したての三組の女性陣が男性に資産を尋ねるところ。一番金持ちのブルックマンが「2億ドル」と答えても、女性陣は聞き流していて、最後にハンバーガー代の支払で彼が札束を出し、一枚を抜き出してカウンターに置く。そのアップ映像で分かるのだが、それは何と「1000ドル札」であった。それを見た彼女たちが驚きの余り卒倒する、というもの。コメディである。(「1000ドル札」が本当にあるのかと調べてみると、ある。いや、あった。もちろん今はもう発行されていない。)

 この題名といい、マリリン・モンローといい(これは私の偏見でもあるが)、これではまともな映画ではなく、おふざけのおちゃらけた映画だと誤解していた。結構シリアスな真面目な映画とも言えるわけだ。なお監督は、ジーン・ネグレスコ。まだ観てないがソフィア・ローレンの映画[島の女]もこの監督。

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