【こんな映画でした】398.[湖中の女]
2021年 4月15日 (木曜) [湖中の女](1946年 THE LADY IN THE LAKE アメリカ 98分)
「サスペンス映画コレクション 名優が演じる犯罪の世界」の一枚。ロバート・モンゴメリー監督作品。初めて。主役フィリップ・マーローも監督自身が演じている。アドリエンヌ役にオードリー・トッター(撮影当時27歳)、[罠](1949)でも妻役で。
解説には「探偵として出版社の秘書アドリエンヌに雇われたマーロウ。行方不明の社長夫人を探す依頼のはずが、段々と湖での殺人事件との関連が疑われ雲行きが怪しくなる。一人称視点で物語が進む没入感に浸れる撮影手法も見所」。
話の流れは正直分かりづらく、犯人も誰なのか混沌としていた。非常に面白いのはカメラワークだろう。オープニングシーンでいきなりマーローが観客に向かって話しかけるというのもそうだし、その後も観客がマーローの視点、つまりカメラの視線で展開を観ていくことになるのだ。これは新鮮であった。なかなか難しい個所もあったが。
ただ全編このように撮影されていると、観る場合に結構疲れるものである。やはり一観客として客観的に見ている方が楽なのだと分かった。