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【こんな映画でした】77.[ボブという名の猫 幸せのハイタッチ]

2019年 2月20日 (水曜) [ボブという名の猫 幸せのハイタッチ](2016年 A STREET CAT NAMED BOB 103分 イギリス)

 ロジャー・スポティスウッド監督作品。日本語吹き替え版。どうしても吹き替えだと違和感が残る。特に主人公が歌う場面は、原語というか英語になるので。イギリス映画は、やはり階級社会であることを忘れて観るわけにはいかないだろう。主人公も中流階級の出身であったと思われるが、ドロップアウトして薬物中毒になり、家族というか父親から見捨てられたようである。

 猫が出てくるので、どうしても動物映画というか、人間が食われてしまう感がある。ひどい言い方になるが、猫がいなければほとんど...…かもしれない。なお原作とはかなり違っていて、映画的な脚色がなされているとは、英語のそれを読んだパートナーの弁。

 とまれ、動物と子役には勝てない、ということか。たしかにこの雄々しい(?)ボブの姿だけでも見てみたいと思うのも無理はない。私もそれを否定するわけではないが、イギリス映画によく見られる重みというか、何かプラスアルファをあまり感じ取れなかった。

 別の側面から言うなら、この映画は薬物撲滅啓蒙映画でもある。イギリス社会の底辺層の問題、若者の失業と貧困・薬物依存などを描いていてなかなかのものだ、とも言えなくはないのだろうが。ともかくまず、猫の映画であることは間違いない。

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