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【こんな映画でした】151.[8月の家族たち]

2021年 6月 7日 (月曜) [8月の家族たち](2013年 AUGUST : OSAGE COUNTY アメリカ 121分)

 ジョン・ウェルズ監督の名前は知らなかった、つまり今作は監督で選んだのではなく、俳優から選んだ。その俳優とは、アビゲイル・ブレスリン。その一つとして知った映画。ところがメリル・ストリープなどの俳優が出ているということで、これはおそらく見応えのあるものだと推測。期待を裏切らなかった。もちろん、重くはあるが。それが人生なのだから致し方ない。
 
 お目当てのアビゲイル・ブレスリンの出番は、やはりきわめて少ない。さらに未公開シーンであったように、カットもされている。これは仕方のないことだ、大人の家族の映画なので。マリファナを吸って怒られるシーンがあり、そのまま父親と帰ってしまうことに、別居中の母親バーバラ(ジュリア・ロバーツ)を置いて。

 さて何と言ってもメリル・ストリープである。その家族の中心・バイオレット役、撮影当時63歳くらいか。汚れ役である。夫との愛情関係もなくなり、そのあげくに自殺されて一人とり残される。ガンにもなり、薬物中毒で常に何らかの錠剤を口にしている。

 娘が三人おり、その姉妹関係もなかなかに複雑だ。きょうだい、というものの愛情関係とその反面の憎悪(きつすぎるが)が渦巻く。まさに家族というのは血のつながりというだけで、あとは他人格であり、ものの考え方もまったく違う。そんな中でいろいろと折り合いをつけていかなければならないのは大変なことだ。しかし避けられないそれらが、人生というものなのだろう。

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