【こんな映画でした】382.[ブルワース]
2022年 7月 4日 (月曜) [ブルワース](1998年 BULWORTH アメリカ 109分)
ウォーレン・ベイティ主演・監督作品。相手役はハル・ベリー。アメリカ政界の政治家たちの腐敗を暴くものと言えるか。コメディ仕立てにし、そして最後はきちんと決着を付けさせるも、韜晦しているような感がある。
このようなことを本当に言っていたら、たちまち暗殺されるだろう。案の定、自らの蒔いた種で殺されることになるのだが、その真犯人はブルワース自身の依頼によるものなのか、第三者が絡んでいるのかは分からないようにしてある。
あと黒人たちとの接触場面が多いのだが、そのあたりも現実にあり得るのかどうか。と、いろいろ不可解なところも少なくない。文化の違いだけで理解できるものではないだろう。アメリカ人がこの映画を観たら分かるのかもしれない。
とまれ世の権力を握る者たちどうしのコネクションをさらけ出し、選挙民は単に投票のためだけに祭り上げられたものに過ぎないのだとばらしているのだ。こんな内容は監督かつ主演のウォーレン・ベイティだからできたのかもしれない。
「ロトントマト」では評論家が76%なのに対し、オーディエンスは68%であった。なるほど。一般大衆というのは実に矛盾した存在であることが分かる。自分たちのことを厳しく指摘されるのはやはり嫌なのだ。なお興行成績は、わずかに赤字だったようだ。