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【こんな映画でした】309.[十番街の天使]

2021年11月24日 (水曜) [十番街の天使](1948年 Tenth Avenue Angel アメリカ 74分)

 ロイ・ローランド監督作品。主演は8歳のフラビア役の子役マーガレット・オブライエン(撮影当時9歳か)、ちょっとできすぎの感があるが、立派なもの。スティーブ役をジョージ・マーフィ(撮影当時45歳)。

 解説には「大人が教えてくれた素敵な話を信じてやまない純真な少女。ある日、お話がすべて作り話だと告げられ……。天才子役マーガレット・オブライエンの魅力溢れる貴重な日本未公開作!」とあり、1936年のニューヨークの下町が舞台。

 まだ1929年からの世界大恐慌の不景気の真っ只中の様子が描かれる。もっとも失業者の群れとかではなく、主人公フラビアの父親もスティーブも仕事がなかなか無いということで表している。

 子どもにお話(おとぎ話など)をしていて困るのは、それは本当のことなのかと問い詰められることだ。ウソというものの必要性を、まだ理解できるわけがないので難しい。もう一つ、いわゆる犯罪歴のある人に対する世間の対応の問題も提起されている。いかに生きづらいかの一端が描かれる。

 ただダンスパーティーで、フラビアに愛国心を強調させるスピーチ(おそらくルーズベルト大統領のものか)をさせるところなど、やや臭みを感じさせられる。

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