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【こんな映画でした】93.[突然炎のごとく]

2021年 5月24日 (月曜) [突然炎のごとく](1961年 JULES ET JIM JULES AND JIM フランス 106分)

 フランソワ・トリュフォー監督作品。ジャンヌ・モローが悪女(?)を。役柄と同じ32歳で。最初の1912年に出会った時は25歳くらいか。32歳というのは、第一次世界大戦後、再び三人で出会った時にそのようにカトリーヌ自身が言っている。その際ジムは29歳、と。ジュールについては年齢の言及はなかったようだ。

 ジュール役はオスカー・ウェルナー、撮影当時38歳。ジム役はアンリ・セール、撮影当時30歳。原題はこの二人の青年の名前。しかし映画を見終わった今、邦題もなかなかのものだと分かる。

 女性の男性に対する愛情のありようを典型的に描いたものか。対照的な女性としてテレーズが最初と最後に登場する。彼女のような愛情観・人生観もあるのだ、と。

 常に男性との愛情を、その間合いをはかって生きていかなければならない人生は、相当にキツいものだろう。ジャンヌ・モロー演じるカトリーヌは、その苦衷を顔を常に浮かべているようだ。だからとても老けて見えてしまうのだろう。笑いも少なく、これではとても魅力的な女優・女性には見えない。ある意味、辛い役どころだったろう。

2021年 5月26日 (水曜) [突然炎のごとく](1961年 JULES ET JIM JULES AND JIM フランス 106分)ジャンヌ・モローによる音声解説版

 対談形式でコメントしている。相手の男性は評論家か。映画の見方というものを教えられるものであった。深く見、深く考えているものだ。もちろんそうではない俳優もいるだろうが。その点、このジャンヌ・モローは凄いということ。

 しかもこれが録音されたのは、中に出てくる「21世紀」という言葉から分かったが、実に撮影から40年以上経ってからのものだということ。忘れたところもあるようだが、やはり良く覚えている。

 ジュール役のオスカー・ウェルナーはもう亡くなっている。[華氏451]に出ていたようだが、この映画でトリュフォーと喧嘩別れをしたとか、と。なかなか気むずかしい俳優でもあったようだ。ジャンヌ・モローは名優だったと言っている。

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