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【こんな映画でした】701.[霧の中の風景]

2020年 9月10日 (木曜) [霧の中の風景](1988年 TOPIO STIN OMICHLI LANDSCAPE IN THE MIST ギリシャ/フランス 125分)

 テオ・アンゲロプロス監督作品。大昔に[旅芸人の記録]を観た記憶がある。それと同様の雰囲気・感触を感じた。そして長回しだが、まったく説明的でない映像が多用されている。これも昔のものと変わらないか。

 12歳の少女ヴーラにはタニア・パライオログウ。5歳の弟にはミカリス・ゼーケ。ともに詳細なデータは見つからなかった。撮影当時の実年齢は分からない。内容は実話だそうだ。

 ともかく分かろうとしても分からない映画と言える、私には。ストーリーはあるといえばあり、なぜにそこまで苦労して父親に会いたいのか、とも大人である私などは思う。本人たちには強烈な願望があるのだろうが。

 それにしてもラストシーンは、たとえば[コルチャック先生]のラスト同様の趣がある。霧の中を二人、手を取り合って夢幻の世界に存在するような大木に向かって走り、到達。その木に二人して触れたところで、ややインターバルを置いて、突然映画は終わる。

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