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【こんな映画でした】692.[ライトスタッフ]

2020年10月28日 (水曜) [ライトスタッフ](1983年 THE RIGHT STUFF アメリカ 193分)

 フィリップ・カウフマン監督作品。テストパイロット役のサム・シェパードは見たことがある感じ。それはともかく、無駄に長い映画だ。冗長としか言いようがない。我慢に我慢をして観た次第。まさにお勉強として。

 アメリカというところは、こういう映画が好きなのだろう。まったく文化が合わない。それに何より、所詮、この7人の宇宙飛行士もすべて国家に利用されているだけのコマに過ぎないのだから、気の毒である。もちろん本人たちは栄誉と金を手にし、その愛国心も満たせて言うことはないのであろう。

 というか、そのように映画は描いている。実際の葛藤などは、せいぜい妻とのやりとりを少々入れている程度だ。とても名作映画とは思えない。だからこの7人は映画の中では誰一人死ぬことはない。後のことはテロップで知らされるのだが。

 とまれ米ソの宇宙競争は、多大な犠牲の下に行われたということ。それは軍拡競争であり、覇権を争うものであった。その具にされたのが、彼らであったということ。私などは後味の悪い映画であったとしか言いようがない。二度と観ることはない。

 なお原題は、作中で「正しい素質」と訳している。「STUFF」には「材料、要素、事柄、才能、素質、器量」の意味もあることを初めて知った。

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