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フィルム写真

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フィルムカメラLeicaM4で撮影したモノクロ&カラー写真及び私のカメラ考。
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2022年8月の記事一覧

儚い夏の花 芙蓉、木槿、葵

連日の猛暑の後、ついにお盆に台風。 夏が嫌いで辛い毎日だったが、クリスマスの頃の冬の空気を想像しながら、きっといつかは終わると信じて2週間過ごしてきた。 こんな夏の中にも元気な花はある。 英名でハイビスカスに属する芙蓉、木槿、葵だ。 花型と花芯の形がそっくりなので、葉を見ないとわかりにくい。 また、朝咲いて夕方には閉じる一日花。露草も一日花。 過酷な日差しにも負けずに咲いた分、夏の命は儚いもかもしれない。 まずは、酔芙蓉。 葉が木槿に比べて大きく、手を広げたよう。 この

ホテルニューグランド the cafe 回想録

港の丘公園、外人墓地、元町、山下公園は、横浜で一番好きな場所で、上京してまず初めに尋ねた場所である。 開発の進む『みなとみらい』地区もいいけれど少し疲れる。 やはりここが原点なのか、一番落ち着く。あれからもう随分経った。 今でも時折、港の見える丘公園を訪ね、少しづつ変わりゆく横浜を見ながら、街も自分も定点観測している。 クラシックホテルの代表格、ホテルニューグランドへは、それから少し大人になってから伺うようになった。 旧館の照明や壁、床のディテール、歴史を感じる重厚でオリ

夏の百合 その場所で咲くこと

先週のお稽古で使った向日葵は、やはりこの猛暑であっという間に枯れてしまった。いけられた花は、夏は特に長持ちしない。 これまで季節がなんであれ、花をいけることを当たり前に続けてきた。 しかしこの数年、植物の自然環境下での生き生きとした姿、在り方を注意して見つめるようになり、その面白さに惹かれるようになった。 最近は、生産された花をデザインしていけることが少し辛くなることがある。 ただ、美しいという花よりも、それぞれの環境下での『姿や在り方』を見つめる方が愉しい。 山百合。