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花譜

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四季の花や植物との出会い。古道具と花、写真で綴る短いエッセイ。
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2022年5月の記事一覧

ボンネットは新緑 イタリア大使館別荘

初夏の中禅寺湖を訪ねる1day short trip. そこには素敵な建物があるとHは言う。 指定の駐車場から暫く緑の中を歩く。 風はやや強め。眩しい水面を背景に若葉が輝く。 波音とざわざわと葉の擦れ合う音だけが聞こえる。 国立公園内とあって余計な人工物も見当たらず。 また、高地で風通しが良いせいか、木々や葉には虫食いあともほとんどなく、思いきり大きな黄緑色の葉を広げている。 完璧な初夏の午後。 自然に溶け込むようにイタリア大使館の別荘は立っていた。 木造で、木と竹のパタ

晩春から初夏へ

この時期、木の芽時は何かと体調を崩しやすい。 子供の頃に至っては、入学式後に水疱瘡になり、学校の一泊遠足の夜から熱を出したり、病気が見つかって入院など、といいことがなかった。 昨年もめまいで辛かった。 今年はお陰様で比較的体調が良く過ごせている。 しかしなぜか葉桜の頃になると、なぜだか空っぽの気持ちになり、大丈夫かな、と思ったが、5月の連休前から日々の忙しさで体を休めるのに精一杯。以後いいのか悪いのか、何も考えられなくなった。 気がつけば、季節は変わって晩春から初夏。 楓

エゴノキの下で

初夏は、大好きな白い木の花が次々と開花する。 運転しながら山の自然、散歩で路地や誰かの庭を眺めながら『あの花、この花』と見つけながらこの季節過ごしている。 いけばなやフラワーデザインといったもので長く生業を立てているが、やはり、『自然の美しさにかなうものはない』と、『自分のための花』は段々と『生産された花』から遠ざかり、自然からいただいたものをシンプルに少しいけ、生活の中で愉しんでいる。 特に木の花には野趣があり、『あの器に入れてみたい』といつも心が踊る。 ところが、花

美しき白藤

GWは仕事が合間に入り、何かと慌ただしく過ぎてしまった。 ようやく回想する時間。 この美しき白藤だけは、どうしても残しておきたく撮影しておいた。 白いシャンデリアの下で熊蜂さんたちが舞踏会。 やはり、紫よりも白が貴賓があって好き。 来年もまた会いたい。

企画展へ参加中

4/29よりいつもお世話になっているZushi art gallery さんの10周年企画展『猫とバラの日々』に参加しています。 今回は、モノクロ写真4点と会場に薔薇の花で少し装飾もしています。 写真は、FLATLABOさんで、一度試してみたかったネガスキャンしたものをデジタルプリント出ししました。バライタ調の用紙を選び、手焼きとそんなに変わらない風合いに仕上がっています。 勿論、自家プリントするのが望ましいのですが、果たして自分はそこまでこだわっているかというとそうでも