Kiseki.Na

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Kiseki.Na キセキ・ナチュラルと言う ファッションブランドを展開しています https://www.instagram.com/seventh.share.by.dainanakikaku https://www.creema.jp/c/kiseki

マガジン

  • 屋根裏日記

  • 明日に吹く風

    Kiseki.Naのイメージガール プリンスエドワードを舞台に 彼女が紡ぐ物語を背景に色々なデザインの服が 生まれていくはずです

記事一覧

切妻の屋根裏より ~その17~

少し時期をはずしましたが 前回に引き続き「クリスマス前夜」の写真です。   「モノクロフィルムで夜の写真がどこまで撮れるのか」 の、自信がなかったのですが 一応、…

Kiseki.Na
2年前
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切妻の屋根裏より ~その16~

クリスマスナイトです! 夜の風景を撮るのは怖いんですよね。 現像するまで結果が見えないですから。 まぁ、それもフィルムの醍醐味です。 今回は とある地方都市のクリ…

Kiseki.Na
2年前

1月、ある日

外気は冬らしく、少し痛いような冷たさを感じさせる。 でもアンの両頬は意外に上気しているようでした。 それは別にデパートのお菓子売り場を 1時間近く歩き回ったからと…

Kiseki.Na
2年前

切妻の屋根裏より ~その15~

今回は写真の事を少し。 以前も書きましたが ファッション企画を立てるに際して その内容に奥行きを持たす目的で 服のデザイン以外の 例えば「場所」であるとか 「シチュ…

Kiseki.Na
2年前

切妻の屋根裏より ~その14~

なんだか今年も「秋」を感じられる時間が 少なかったような気がします。 10月の後半でも日がさしていれば 半袖でも十分過ごせましたし 天気が悪かったりすると 「もう冬…

Kiseki.Na
2年前

切妻の屋根裏より ~その13~

現実と非日常あくまで個人的な考えですが 「ファッション」はいわゆる「芸術」とは違うと思います。 あえてこんな風な言い方をしますけど   「そんな高尚なものではない…

Kiseki.Na
2年前
1

切妻の屋根裏より ~その12~

Tシャツ!! 20年以上ファッションの世界に棲んでいるのですが 実はワタクシ・・・ 自分の服を縫ったり 持ってる服をリメイクしたりすることは 全くありませんでした! …

Kiseki.Na
2年前

夕凪まで

その道に差す影はまだ短いようです。 つないだ手を少し気にしながら アンは幸せな気分に浸ていました。 さっき観た映画はちょっとつまらなかったけど そんな事はどうでも…

Kiseki.Na
2年前

切妻の屋根裏より ~その11~

創られていく世界Kiseki.Naと言うブランドを作り 少しずつアイテム数を増やしていきました。 メインマテリアルを麻にした 比較的プレーンなデザインの服を展開しています…

Kiseki.Na
2年前
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切妻の屋根裏より ~その10~

彼女の住む街。 始めは、この「アン」の物語を 「服の企画の一環」として書き始めました。 服をデザインするにおいて 今では古い手法になったのかも知れませんが 「その…

Kiseki.Na
2年前

バーガーショップ

「Cafe the high Island」やや控えめではあるけれど なんとも趣きのあるそのサインボードに 小さく会釈をしてから店内に入ります。 こげ茶色に光ったアンティーク調のカ…

Kiseki.Na
2年前
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切妻の屋根裏より ~その9~

デザインあれこれファッションにお詳しい方は 「立体裁断」と言う言葉をご存じだと思います。 ただ、一パタンナーから見てみますと その言葉、かなり誤解されているのでは…

Kiseki.Na
2年前

キャンセル

あと数十分。 アンはさっきから時計ばかりを気にしています。   「早く定時が来ればいいのに!」 ほんの少し前ケイタイに届いたメッセージを 確認したいけど でもねぇ…

Kiseki.Na
2年前
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切妻の屋根裏より ~その8~

仕事で服を作っていますと なんと申しますか 「一般的に流通されている服」に慣れすぎてしまいまして   「面白い服を作りたい!」と、言う ある種の初々しいモチベーシ…

Kiseki.Na
3年前
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切妻の屋根裏より ~その7~

あくまで私の肌感覚なんですけど 現今の服のデザインは かなりベーシックな物の方に傾いていると思います。 各種メディアで目にする有名人の方々は 以前と左程変わらずデ…

Kiseki.Na
3年前
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バス停

今日も一日が終わった。 そんな事に疲れたりはしない。 週末だと言うのに「アイツ」は連絡も寄こさない。 ようやく慣れ始めた仕事をかたづけて アンは朗らかに笑って職場…

Kiseki.Na
3年前
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切妻の屋根裏より ~その17~

切妻の屋根裏より ~その17~

少し時期をはずしましたが
前回に引き続き「クリスマス前夜」の写真です。

  「モノクロフィルムで夜の写真がどこまで撮れるのか」

の、自信がなかったのですが
一応、撮っていたんです^^
三脚も使わずに撮ってますので
やっぱりぶれちゃいますね。

でもですね、モータードライブも付けてますので
カメラ自体が結構大きくなっちゃってるんです。
なので街中で撮るのはちょっと恥ずかしいんですよ^^;

でも

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切妻の屋根裏より ~その16~

切妻の屋根裏より ~その16~

クリスマスナイトです!

夜の風景を撮るのは怖いんですよね。
現像するまで結果が見えないですから。
まぁ、それもフィルムの醍醐味です。

今回は
とある地方都市のクリスマス前夜の風景です。
ファッションは関係ありません^^

X’mas  Night  愛をいっぱい込めて♪

お友達の革小物ショップ♪

1月、ある日

1月、ある日

外気は冬らしく、少し痛いような冷たさを感じさせる。
でもアンの両頬は意外に上気しているようでした。
それは別にデパートのお菓子売り場を
1時間近く歩き回ったからと言うのが理由ではなさそうです。

「どうしてチョコレートなのよ!」

多分、彼はお菓子がそれほど好きじゃない。

でも世間ではチョコレート。

取ってつけたような「それ用」のバレンタインギフトは
  どうしてもイヤ!!

アンの頑なな性格

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切妻の屋根裏より ~その15~

切妻の屋根裏より ~その15~

今回は写真の事を少し。

以前も書きましたが
ファッション企画を立てるに際して
その内容に奥行きを持たす目的で
服のデザイン以外の
例えば「場所」であるとか
「シチュエーション」であるとかを
ある程度設定して世界観を作っています。

その時の資料として使うため
写真を撮ったりしてるんです。
まぁ、八割がた「言いワケ」ですけどね。
ほとんど趣味、と言うか遊びです^^

普段はモノクロフィルムを使って

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切妻の屋根裏より ~その14~

切妻の屋根裏より ~その14~

なんだか今年も「秋」を感じられる時間が
少なかったような気がします。

10月の後半でも日がさしていれば
半袖でも十分過ごせましたし
天気が悪かったりすると
「もう冬なのか?」と思うくらい
寒かったりしましたからね。

ファッション業界の人間からすれば
ついこの間までTシャツが売れていたのに
今はもう重衣料が売れ筋か!って感じです^^;

ファッションの企画は、やはり今でも
基本的には季節ごとにア

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切妻の屋根裏より ~その13~

切妻の屋根裏より ~その13~

現実と非日常あくまで個人的な考えですが
「ファッション」はいわゆる「芸術」とは違うと思います。
あえてこんな風な言い方をしますけど

  「そんな高尚なものではないだろう」

と、ずっと思っています。

テクニカルな見方からもそう思うんですが
ここでは少し概念的な話を^^

ファッションのムズカシイ所は
実際に扱う「服」と言うものと
それに付随する「付加価値」みたいなものが
距離を置いて存在する現

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切妻の屋根裏より ~その12~

切妻の屋根裏より ~その12~

Tシャツ!!
20年以上ファッションの世界に棲んでいるのですが
実はワタクシ・・・

自分の服を縫ったり
持ってる服をリメイクしたりすることは
全くありませんでした!

なにせ取れたボタンをつけなおすことさえ
自分ではやりませんでした。

いや、当然仕事ならやりますよ!!

もともと婦人が専門のパタンナーですから
メンズ物を作ることに興味がないと言いますか
はっきり言って

  「買った方が安い!

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夕凪まで

その道に差す影はまだ短いようです。

つないだ手を少し気にしながら
アンは幸せな気分に浸ていました。

さっき観た映画はちょっとつまらなかったけど
そんな事はどうでもいいみたいです。
久しぶりに二人で歩くこと
そして
となりにいる飄々とした彼の顔が
アンの心をくすぐります。

  「もう!・・・」

夏の夕暮れの影はやっぱり短く
その切なさを少しだけ緩和するみたいです。

  「もう少ししたら
 

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切妻の屋根裏より ~その11~

切妻の屋根裏より ~その11~

創られていく世界Kiseki.Naと言うブランドを作り
少しずつアイテム数を増やしていきました。

メインマテリアルを麻にした
比較的プレーンなデザインの服を展開しています。

その世界観も、いわゆる

  ナチュラルカントリー

みたいなテイストでした。

曲がりなりにも展示イベントを開いたりしながら
世界観を広げてきましたが
「明日に吹く風」の展開を
ご覧いただいてもお分かりの通り
そのデザイ

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切妻の屋根裏より ~その10~

彼女の住む街。

始めは、この「アン」の物語を
「服の企画の一環」として書き始めました。

服をデザインするにおいて
今では古い手法になったのかも知れませんが
「そのシチュエーション」を具体的に設定することで
より「新しい物」を創造するきっかけになる
そんな風に思っていたんです。

「明日に吹く風」で書いている

  「アンと言う女の子の物語」

も、そもそもは
「服のデザインをするためのたたき台

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バーガーショップ

バーガーショップ

「Cafe the high Island」やや控えめではあるけれど
なんとも趣きのあるそのサインボードに
小さく会釈をしてから店内に入ります。

こげ茶色に光ったアンティーク調のカウンターには
8つほどの椅子があり
他にも4人掛けのテーブル席5セットが並ぶくらい
適度に伸びやかな空間のお店なのです。

60’sみたいな「オールドアメリカン」な雰囲気で
それがマスターの趣味なのか
詳しく訊いた

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切妻の屋根裏より ~その9~

切妻の屋根裏より ~その9~

デザインあれこれファッションにお詳しい方は
「立体裁断」と言う言葉をご存じだと思います。
ただ、一パタンナーから見てみますと
その言葉、かなり誤解されているのではないかと
感じることも少なくないのですが・・・。

その事自体はまたいずれ書くと思いますが
今回は少し違う話です。

以前も書きましたが現在の服の市場では
あまり込み入ったデザインのものが
支持されないような風潮があるように思います。

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キャンセル

キャンセル

あと数十分。
アンはさっきから時計ばかりを気にしています。

  「早く定時が来ればいいのに!」

ほんの少し前ケイタイに届いたメッセージを
確認したいけど
でもねぇ・・・

なんとなく分かってはいるんです、その内容は^^

一昨日の夜、カレンから電話がありました。

  「あのね、アン。
   ちょっと話したい事があるんだよね。」

「またいつもの愚痴か。」と思いはしたけど
友達と会って話をする

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切妻の屋根裏より ~その8~

切妻の屋根裏より ~その8~

仕事で服を作っていますと
なんと申しますか
「一般的に流通されている服」に慣れすぎてしまいまして

  「面白い服を作りたい!」と、言う
ある種の初々しいモチベーションを忘れてしまいそうになります。
私だけかな?

何度かこの連載でも書いていますが
現状ではあまり「込み入ったデザイン」が
市場で好まれない傾向があると思うんです。

なのでビジネスとして服を作るとなると
どうしてもデザイナーの創造性

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切妻の屋根裏より ~その7~

切妻の屋根裏より ~その7~

あくまで私の肌感覚なんですけど
現今の服のデザインは
かなりベーシックな物の方に傾いていると思います。

各種メディアで目にする有名人の方々は
以前と左程変わらずデザイン性の高い服をお召しですが
これが一般市場になりますと話が変わります。

あまり「特徴的なデザイン」が
歓迎されないような風潮にあるように思います。
おそらく営業職や小売りの立場からは

  「売りづらい商品」

と、言う事になって

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バス停

バス停

今日も一日が終わった。
そんな事に疲れたりはしない。

週末だと言うのに「アイツ」は連絡も寄こさない。

ようやく慣れ始めた仕事をかたづけて
アンは朗らかに笑って職場を後にします。

見慣れたはずの「学生通り」。
そこにある他愛ないバス停のベンチに
彼女は意外なほど勢いよく腰を下ろしたのでした。向かいの歩道には4人の女の子たちが
楽しそうに話しながら歩いています。

  「そんなに年はかわらないん

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