閉鎖病棟と如月

如月、去年自殺未遂で入院してました。
今回は、そのときの話でも、、

如月の入院したきっかけは大量服薬いわゆるODによる自殺未遂でした。遺書も残さず突発的に起こしたので、先生や相談員さんと話し合いをし最終的に自分の意思で入院する“任意入院”になりました。
先生から希死念慮が強すぎるのと解離の危険があることから、まず閉鎖病棟に入ることは間違いないこと、入院は最大3ヶ月になることを告げられ、少し迷いもありましたが、先生に家から離れるのも1つの治療と言われ、入院することに。

如月が入院した病院の閉鎖病棟は
・院外の外出禁止
・院内外出は看護師同伴
・携帯の使用は1日2時間(午前午後各1時間)
これについては、使用時間と使用場所が決まってました。使える人と使えない人もいたなあ。
如月は外来の先生が医局長で入院の担当医的には使えない患者だったけど、家族と連絡取れないのも不安定になりそうと使用許可出してくれました。
あとは、コード類は10cm以内とかリュック禁止、サロペット系禁止、ぬいぐるみ禁止etc、、
まあ、ざっくりこんな感じ。
携帯の充電ができなくて、売店にあるモバイルバッテリーめちゃくちゃレンタルしてた。笑
これは同室の女の子に教えてもらった。

生活は想像の数倍つまんなくて、担当医は1日1回しか来ないし、最初の月は毎日研修医が来てくれたけど毎日顔合わせて仲良くなった頃に別の科に行ってしまう。週に1回の教授回診は大して話すことがないけど、外来の先生と週に1回しか会えなかったから、それはちょっとした楽しみだった。

如月が閉鎖病棟にいたのは1週間と少し。早く出れたのは、表向きには関知してないと言われてたけど外来の先生が動いたんだと思う。知らんけど。

閉鎖病棟のスケジュール
7:00起床
7:30清掃(清掃員の人が来るだけ)
8:00朝食&服薬確認
8:45ラジオ体操
9:00外出可能時間(16:00まで/看護師同伴)
バイタル測定(午前中)
10:00携帯の時間(1時間)
12:00昼食&服薬確認
13:30金曜日のみOT(園芸)
15:00携帯の時間(1時間)
月曜日のみ教授回診
16:00回診&外出可能時間終了
17:00夕食&服薬確認
22:00消灯

こういう規則正しい生活を毎日毎日送っていく。
これに2日に1回シャワーがある。入る順番は患者同士で決めないとだったから、まあまあ苦痛だった。
不規則なのは、担当医が来る時間と研修医が来る時間くらい。
携帯の時間にバイタルとか回診とか重なると、ゲーム没収された子どもの気持ちになる。あとは、WiFiないからギガが怖かったな。
外出は院内外出のみ、看護師同伴だから毎日は出られなかった。病棟から出ない日もあった。

入院2日目。如月、大パニック。
昼食のにんじんを見て、元旦那からのDVモラハラのフラバ。息子を置いてきたことへの罪悪感。死ねなかった事実。色んなものに押しつぶされて、病室で過呼吸&大泣き。
どうにかこうにかステーションまで行って、頓服をもらうも即効性もないので、ベッドで泣く始末。見るに見かねたのかな、同室の女の子がずっとメンケアしてくれてた。
ちなみに閉鎖病棟の病室にはテレビがない(あるのは食堂のみ)ので、病室で泣かれるともろに全部聞こえます。区切りも隣同士のベッドの間にカーテン1枚で、向かい同士には区切りないので。

如月は金曜日に入院したので、土日をやり過ごし本格的に診察らしいことをしたのは月曜日。担当医と別室へ行ってODしたきっかけとかを洗いざらい話して(取り調べみたいだった)、今それについてどう思ってるとか、退院するときどうなりたいとか、そんな話をした。院内外出できなかった土日がシンプルにしんどくて、開放に行きたいって言い出したのが月曜日。でも、色んな人と相談しなきゃだからって濁されて、半分投げやりで外来の先生とも話さないと如月の処遇は決まらないですよねってめっちゃ嫌味言った。今なら謝れる。担当医、ほんとにすみません。

入院6日目。同室の女の子。
同室の女の子が開放へ移動した。この子は、毒物を致死量飲んで片道2時間かけて救急搬送された子で、生死をさまよい2週間安静(薬で眠ってたらしい)。毒物の影響で髪の毛が抜け落ち、Amazonでウィッグ買ったんだ〜と色んなウィッグを見せてくれた。救命から閉鎖に移動になったときは携帯も使えず、外出もできず、ただただベッドの上で時間が経つのを待ってたらしい。閉鎖生活3ヶ月、医療保護入院から任意入院に切り替え、開放に行くんだと喜んでた。
移動のときは、荷物を全部まとめて、ドクターペッパーが好きな子だったからAmazonでケース買いしたドクターペッパーがカートに乗らないとか言いながら無理やり乗せてた。見送りに行ったけど、開放に入って鍵がかけられた瞬間、こっちには戻らないんだろうなって思った。
この子がいなくなってからの閉鎖生活は結構きつかった。

入院7日目。持ち物検査と如月。
閉鎖病棟の入院手続きには、持ち物検査がある。まとめると、病棟の指定する禁止物が持ち込まれてないか検査を受ける。看護師がカバンの紐の長さから、パーカーやズボンの紐やら、ケーブル類、毛布は禁止、タオルは必要最低限(たぶん過去にタオルとかで首吊った人がいる)、靴下の中から下着の中まで全部見られる。中には患者を犯罪者扱いして!と怒る人もいるらしいが、如月はそういう感情もわかず。
入院して1週間すると、院内で買ったものとかも出てくるので持ち物検査。その後は月1。
これがゲリラ的に来る。如月さん持ち物検査しましょ〜といった具合に。
如月、そんな気分じゃないけど仕方ない。
持ち物検査が担当看護師だったから、治療諸々色んなこと聞かれた。そもそも、なんで自傷しちゃうの?とか。
如月は高2のとき、学校のトイレの個室で左手の甲をカッターで切ったのがきっかけで自傷が始まった。どんどんエスカレートして、今年は外科のお世話になった。ODは、いわゆる病み垢で知った。切って飲んだら、如月の中で全部終わる。区切りをつけられる。だから、辞められない。どうせ、話したところで伝わらない。全部全部、如月の感じ方の問題。
看護師は如月の広げた荷物を片付けながら、如月の話を一通り聞いてた。
切ったり飲んだりする方が楽、でもその代償は大きいよ。来週から簡単なプログラムしよっか。
そう言って終わったのが持ち物検査。厳しい看護師だったけど、優しかったな。それは如月だけだよって患者に言われたけど。
同室の女の子がいなくなって、ずっと暇してたから看護師と話せてよかった日。

入院10日目。急な知らせ。
珍しく朝イチで担当医が来た。普段は外来があるから午後にしか来ないのに。
開放に行く日が近い、でも今じゃない。そんな含みを持たせた言い方をして外来に行ってしまった。同室の患者には、よかったね〜と言われたけど全然よくない。全てがわからない。
昼間、携帯の充電がなくなりそうだったから、バッテリーのレンタルへ。
夕食前、看護師がカートを押しながら病室に来た。
如月さん移動なんで、すぐに荷物まとめてください。
ごはん、、。閉鎖で食べるなら明日移動、移動するなら開放で食べてってなって、すぐさま開放へ。
開放の病室は、閉鎖で同室だった女の子の隣のベッド。
とりあえず、開放へ移動したのを家族へ連絡し、必要物資を送ってもらう。
このあと、如月に思いもよらぬことが起きますが字数も字数なので、またの機会に。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?