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読書記録/読書感想/私を形作るもの。
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記事一覧

【読書記録】はじめての大拙 鈴木 大拙 (著), 大熊 玄 (編集)

 大文字で言葉が並んでいるタイプの自己啓発系の本かなと思って、実際そんなレイアウトではあ…

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【読書記録】「大江戸妖怪の七不思議 桜咲准教授の災害伝承講義」久真瀬 敏也

 年始の地震もあり、改めてこの国は常に災害と向き合っていかなければならないのだと思い知ら…

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【読書記録】「叙述トリック短編集」似鳥鶏

 全編叙述トリックということを予め宣言している挑戦的な一冊。文字通り「全編に渡って」仕掛…

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【読書記録】「ゾワワの神様」うえはらけいた

普段あまり触れることの無いクリエイティブの世界の話なので、興味深く読みました。当然ビジネ…

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倭寇 海の歴史 読了。

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【読書記録】「倭寇 海の歴史」田中健夫

 「はじめに」にもあるように、『倭寇』というとどうしても日本人の海賊というイメージがあり…

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【読書記録】「絶対城先輩の妖怪学講座(2)」峰守 ひろかず

前作ではとある人物との因縁に一応の解決が見られましたが、今回はその続きから。今回は作者のあとがきでもあったように「海の怪異」と「辺鄙な村の謎の儀式」がテーマ。こういうテイストの作品では王道のテーマです。 とある田舎の集落を訪れた絶対城と礼音。しかし先行して到着していたはずの依頼主は姿を消しており、宿の主人は何も知らないと言う。神社の神主は愛想はいいのに肝心のことを教えてくれず、村人たちには宿の中の出来事までがなぜか筒抜けになっている……。いやー、ワクワクする展開ですね。

【読書記録】「絶対城先輩の妖怪学講座」峰守 ひろかず

不機嫌系主人公と活発女子語り部という王道の組み合わせ。各タイトル、テーマに妖怪の名が冠さ…

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【読書記録】「少年泉鏡花の明治奇談録」峰守 ひろかず

少年時代の泉鏡花を主人公に、彼の周りで巻き起こる怪異な事件を追っていく作品。全五話構成で…

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【読書記録】「フラジャイル(26)」恵 三朗/草水 敏

緩和ケア。医療の中でもとりわけ「死」と向き合うことの多い分野ではないでしょうか。作中でも…

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【読書記録】「情緒をめちゃくちゃにしてくる女 (1)」蝉丸

初見は作者のSNSに投稿されたものだったかと思いますが、その時は主人公視点になっていたんで…

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【読書記録】「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」永田カビ

「レズ風俗に行きました」といいつつもたぶんそれまでが本編というか本題だと感じた。行動とし…

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【読書記録】「3月のライオン」17巻 羽海野チカ

「3月のライオン」17巻 羽海野チカ 読了。 「人間なら 倒せる」というラストのモノローグがと…

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【読書記録】「バナナフィッシュにうってつけの日(A Perfect Day for Bananafish)」J.D. サリンジャー 「ナイン・ストーリーズ」より

舞台は明るいはずなのに、どことなく漂う閉塞感。 ビーチのあるリゾートだろうか? 顔見知りの幼子と戯れたり、きまぐれにピアノを弾いたり、主人公のシーモア・グラースは終始淡々としている。 まるで感情を喪ってしまったかのように。 それは拳銃で自らのこめかみを撃ち抜く瞬間まで続き、唐突に物語は終わる。起こった出来事としては言ってしまえばそれだけのことである。 この作品を読み解くにあたって、作品が書かれた時代は無関係ではないだろう。1948年にこの作品は書かれている。それはあの大戦