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サカナクション”turn”が最高だった話

文中、セトリに言及するパートがあるのでこれからライブに行く予定がある方はブラウザバック推奨。

興奮が冷めやらぬうちに書き留めておかねばならないだろう。サカナクション復活アリーナツアー”turn”についてだ。私が行ったのは4/21の幕張2日目。

 とにかくサウンドの迫力が凄まじかったのと、5年(本人がステージ上でアリーナは5年ぶりと発言)のブランクがあったとは思えない、エネルギーに満ち満ちたパフォーマンスを見せてくれた。

 今アリーナツアーでは、サカナクション独自のスピーカーシステム “speaker+”が採用されている。通常のホールではステージ側にしかスピーカーを設置しないところを、speaker+ではホール全体を囲むように、つまり音的な死角を無くすようにスピーカーを設置している。これにより、ホールのどこにいてもみな同じ音量でライブを楽しむことができるのだ。実際私はかなり後方にいたのだが、音の問題点は全く感じられなかった。問題点どころか、チケットの値段によって受けるパフォーマンスの差を限りなくゼロにしたこのシステムは高く評価せざるを得ない。山口談によると、音響の費用も通常のアリーナツアーの3倍かかったらしい。

 セットリストはサカナクションの中でも有名な曲が多めで、これは再スタートを切ったサカナクションにとって自然な選択だろう。アイデンティティ→ルーキーの繋ぎを生で見られたことも良かった。まるで1つの曲かと思うぐらいの自然な繋ぎ。ミュージックの入りも最高で、一度音が完全に止んでからイントロという流れには鳥肌が立った。周りのサカナクションファンたちを見ていても、ミュージックにはかなりテンションが上がっていたようで、大サビになるとぴょんぴょん飛び跳ねている方が多数見受けられた(もちろん私もそのうちの1人)。

 個人的なピークはナイロンの糸。これは私自身でも意外だった。なにせ私はサカナクションのライブには踊って歌うために行っているのだ。流線が流れた時も、ネプトゥーヌスが流れた時も踊り狂っていた私が、ナイロンの糸のイントロが流れた瞬間動けなくなった。イントロの間だけではない。曲が終わるまで、口を開けてただ立ち尽くしていた。圧倒された。「調和だ」と思った。「わぁっ!」と感嘆の音も出ぬうちに調和の世界へと引き摺り込まれたのである。こんな経験は今日が初めてだった。

 普段ハイテンションになって心から楽しむということが稀な私にとって、やはりサカナクションは今回もその役目を担ってくれた。間違いなく今年の中で一番楽しく、心動いた日である。今日のことは私の中で何度も反芻して、これからを生きる活力になってくれるだろう。これだからサカナクションは信用できる。帰りにはグッズを全種類買い、雨に打たれながら帰路についた。途中人が見ていないのを確認して新宝島ステップで帰ったりした。

あー楽しかった。サカナクション、最高。

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