【一緒に勉強】文章力を高めよう・最終講②
原稿にはさみをいれる
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【見えないものを見ようとして】
何かを書いた経験がある人には、書きたいことはあるが、何を書いていいかわからなくなった経験が、あるのではないだろうか。
この状態は前回述べたように「ネタがない」わけではなく、「何を書けばいいか見えていない」から起こるのである。
つまりその時、するべきことは「ネタを探す」ではなく「何を書くべきか」見つける作業となる。
頭の中の見えていないものを見ようとするのであれば、方法は一つしかない。
紙に書き出すことで強引に可視化してしまうのである。
詳しい手順はこうだ。
① 思いついたことをできる限り紙に書き出してみる
② 書き出したキーワードの傾向を確認する
③ 今度は書き出したキーワードの傾向以外のことを、できるだけ書き出してみる
④ ある傾向を持つキーワードとそれ以外のキーワードの両方を出し尽くし、幅広い角度から“元ネタ”を揃える
自身の得意な“傾向”だけで文章を書けば、楽にそれなりの文章を書くことができるだろうが、文章の伸びしろがあるのは、様々な視点から物事を見ていく方法だろう。
文章を書く上で大切なのは「自分を疑う力」である。
思いつつまま書くことで面白い文章がかけるのか?
頭の中だけで整理しようとして、キーワードを挙げだしきれるのか?
書き出したキーワードは本当にこれですべてか?
自分に何重にも疑いの網をかけていくことで、書くべきこと、見えていなかったものが見えてくるのである。
良い文章を書くためには、自分の文章に酔うのではなく、自分の力を過信するのではなく、つねに自分を疑い、文章と向き合う必要がある。可視化の作業は、その最たる例であろう。
少しだけでもあなたの時間を楽しいものにできたのであれば、幸いです。 ぜひ、応援お願いいたします。