その4

昨日多分書いてない気がする。
覚えていない。毎日似たような生活と似たような食事と似たようなルーティンをこなしているせいでもう日付の感覚もおかしいし曜日もわからないし何日ここにいたかも覚えてない。食事の内容も覚えてない。
隔離ってここまで人を堕落させるのか。
流石にやることも思いつかないし元来の飽き性のせいでアニメも真面目に見れやしない。
スタミナもないからエアロバイクも長いこと漕げないし筋肉もないから筋トレも長いことできない。
すね毛とけつの毛を剃った。いろんなところを引っ掻いて血が出たが問題はない。何で剃ったのかはわからんが多分生活に変化が欲しかったからだと思う。そうじゃないと頭がおかしくなりそうなほどここには何もない。
ネットの海に自分を溺れさせるのは簡単だが自分の底が浅いのかネットの海は遠浅なのか知らんがすぐ足がついて海から上がってしまう。要するにやることがない。
自分の文章力を鍛えるために日夜こんな日記をつけているが面白くも何ともない。ケツ毛を剃ってるほうがいくらか楽しかったくらいだ。迷惑なことはすぐ思いつくなぁ。
タバコが吸いたいがどこもかしこもカメラで監視されているせいですえやしない。
きつい。ほんとにきつい。
ただ無機質なところで生きるっていうのはここまで辛いのか。これが分かっただけでもこの世からニートを減らすことは可能だと思う。こんな場所で一生を過ごすくらいなら働いたほうがマシだ。
まだ、正社員で働きたいと考えはできないが。乗り越えられない壁なんだ。
人はその壁を超えろと簡単に言ってくる。何ともデリカシーにかけた言葉だが人は思ったより簡単に他人に対してデリカシーのない言葉を吐けるようだ。自分は辛くないから他人の言葉を簡単に借りることができるし相手を阿ることも思慮深くはできない。それができる人はかなり人間ができた人だ。よく優しいと言われるがそんなことはない。相手に選ばせているだけだ。自分は責任を負いたくないから。勝手に押し付けられた責任や勝手に肩代わりされて勝手に重圧としてのしかけてきた周りが嫌いだから。
俺がやってることは緩やかな自殺んだんろう。死ぬのは怖くない。
怖いのは何も成せなかったこと。自分の死が意味のある死になりえないこと。健康を害しても自分で選んでも。きっと意味のある死ではないこと。
それを理解した時、自分がここにいることに恐怖したし、鬱であることを言い訳に生きてきたことにも恐怖したし、今が誰にも一番迷惑をかけていない状態であることにも恐怖した。
唯一親には死んで詫びたいくらいだが生命保険はしっかり入っているだろうかそれだけが心配だ。

あと何日ここにいなければいけないんだ。
ここはほんとに寝るのが一番苦労する。
明るすぎる空間とバリアフリーな作りのせいで生活音が四方八方に流れ散らす。
扉を開けるとすごい音が鳴るし、咳をするだけで数十メートルまで響く。
飯を食うより寝るのが一番きついなんて誰が考えただろうな。
都も追い詰められてる証拠なんだと思う。
これも意味が付随しない数だけの結果から見た景色なんだろう。
一つ一つの意味や名前を見たらこんな環境ではなくなってる。
ここでは名前なんてものに意味はない。
だから治ろうが治らなかろうがどうだっていいのだ。
そこに俺の意思なんてものはついてこれないんだ。
ああ、早く許されたい。

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