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超速フレームワーク【読書レビュー】

                評価:★★★★☆                    おススメ度:★★★★☆ 

 この本のエッセンスは「フレームワークをものにすれば、仕事のスピードや正確性が格段にアップする」というものだ。本書は以前紹介した「ロジカルシンキングの教科書」を執筆された大嶋氏の著書である。つまり、マッキンゼーで叩き込まれたフレームワークを分かりやすく書き記したありがたい本なのだ。問題点を見つけるところから、解決策を考え実践するところまで、すべてを網羅的に紹介してくださっているので「仕事が遅い」「よくミスをする」などの悩みを抱えている人は購入を検討してみると良いだろう。ちなみに価格は1500円+税となっている。1500円で100万円以上の案件を成功に導くことができるとしたら、購入以外の選択はないのではなかろうか。

 さて、本題に入ろう。先ほども述べたようにこの本はフレームワークを網羅的に紹介している。なるべく多くのフレームワークを紹介したいところだが、それではあまりにレビューと言えないので、やはり印象的だった1つを紹介しようと思う。私が特に印象的だと感じたのは「So What?」「Why so?」という考え方だ。これは主に問題を解決に導く過程で使うことができる。今皆さんの前に何か問題があったとして、その解決策を導くためには真の問題点は何かを知ることが最も大切だ。一例として本書より抜粋する。“まず「商品Aの売り上げが落ちた」という現象があります。やりがちな間違いは「商品Aの売り上げを上げよう」という結論を出して、「解決策を考えた」とするのです。これは同語反復にすぎず、解決策でも何でもありません。”(超速フレームワークp.67.1-4)
このように、目の前の問題点に対して楽観的に解決策を考えると、適切でない解決方法を提示し、無駄なコストや時間をかけてしまうことになる。では、どのように考えるべきか。以下のやじるしに「なぜ」「どうして」という「Why so」「so What」に値する問いを入れて読んで頂きたい。今回の例であれば「A商品の売上が落ちた」→「地方での売り上げが落ち込んでいる」→「営業活動の効率がどうもよくない」→「営業担当が商品Aを売っていない」→「営業担当が売っても、インセンティブがない」というように、真の問題を見つけることができ、適切な解決策を見出すことができるようになるのだ。このことから分かるように、仕事をする上でのフレームワークを習慣かすることはとても重要である。これからビジネスマンになる学生、現在も上司に怒られながら仕事をしている社会人の方にはぜひ読んで欲しい1冊だ。

 本の特徴としては、細かい図表などがありフレームワークを形として理解することができる、とても読みやすい本だと言えるだろう。著者の大嶋氏は真面目な方なのだろうか、読んでいて面白い要素がほとんどないので評価は★4とさせてもらう。以上だ。


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