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青くない青鳩

歳時記を見ていたら青鳩と言う夏の季語がありました。でも写真を見ると全然青くないどころか黄色に紫っぽい羽根です。えっなんでこれが青鳩と思い説明を読んで見ると繁殖期に「あ~お、あ~お」と鳴くので青鳩だそうです。ほんまでっか?と言いたくなりました。この鳥、昔は山鳩と呼ばれていたそうですが、最近は色気のないキジバトが山鳩を代表しているようです。

面白いので更に調べて見ると絵に描いたのは雄の青鳩で雌は羽根の部分もオリーブ色だそうです。夏の繁殖期に鳴くと言うのでYouTubeで聞いてみたら本当に「あ~お!あ~お!」と子供が叫ぶように鳴いていました。

青鳩の声幽谷に切なくて


青鳩の声を聞いていると何故か切ない気持ちになりました。誰を呼んでいるのか、それとも追いかけているのか?「あ〜お〜い!」にも聞こえました。

暑き日や堂鳩どばとも踏まぬ石畳


酷暑で熱くなったお寺の石畳には元気な堂鳩も寄り付かないなという想像の句です。意外と鳩の脚は熱さに鈍感かも知れませんね。

払っても三歩と逃げぬ夏の鳩


鳩の図々しさは小憎らしいばかりです。追い払っても一歩か二歩逃げればましな方です。別に夏の鳩が暑さで動きが鈍い訳ではなく、いつの季節でもそんな感じですね。

夕焼雲屋根の木箱に鳩戻る


子供の頃、友達の家の屋根には鳩箱があり、夕方になると多くの鳩が一斉に小屋に戻って来ました。「戻る鳩」か「鳩戻る」にするか迷いましたが、ここは「鳩自体」より「毎日戻ること」を詠うことにしました。


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