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もみじ葉や色は匂えど散りぬるを
紅葉は俗称で本当は楓のことだと言う人がいます。いや紅葉は葉の切れ目が深くて細い、楓は切れ目が浅くて太いと見分け方を説明してくれた人もいました。どっちも正しい見たいですが、どっちも完璧ではないですね。植物学ではモミジとカエデを区別せず全部ムクロジ科カエデ属のようですが種類としてはイロハモミジなど何々モミジという種は存在します。ちなみに「いろはにほへと」と葉の数を数えたら7枚だった為にイロハモミジの名前が付いたそうです。
ところが「もみじ」そのものは「もみづる」「もみづ」から出来た言葉で紅花をもんで紅を作ったことから「もみ」は赤を意味するそうです。つまり「柿もみじ」とか「桜もみじ」のように紅く染まった葉全般のことなのです。では何故、紅葉するカエデのうち切れ込みが鋭いものだけを「もみじ」と呼ぶのでしょうか?これはもうイロハモミジやヤマモミジ、オオモミジは姿かたちが綺麗だからカエデを代表し、更に紅色の葉も代表して「もみじ」と呼ばれているとしか言えないですね。いや「ハウチワカエデ」みたいに姿かたちが綺麗な紅いカエデもあるのでやっぱり説明はつかないですね。まあいいか〜。
もみじ葉や色は匂えど散りぬるを
48文字で一字もだぶらずに「いろは」の歌を詠んだ人がいるんですね。これは奇跡としか思えないですね。しかし、ひねくれ者の私からしてみると、奇跡というほどでもなく、当時まだ他にも字が存在していたのに、この歌で文字を覚えることが習慣となり他の文字はいつの間にか忘れ去られたと言えないこともないのです。今見えるものが全てという訳ではないのかも知れません。
古き書の中よりいでし紅葉かな
昔読んだ本を引っ張り出してさらっと眺めるように読んでいたら紅葉の押し花が出て来ました。そうだった。あの時拾った綺麗な紅葉の葉をその頃好きだった本に栞代わりに挿してしたんだっけ。
野の錦せせらぎに石一つ投げ
秋の野原をのんびりと散歩しているとせせらぎが流れていました。川辺に座り何をするでもなく、のんびりと景色を眺め、そばにあった小石を一つ拾って投げ入れましたと言うところですね。
紅葉の俳句はそれこそゴマンとあるのでしょうが、取り敢えず今回は紅葉っぽくない句で行きました。
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