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壺焼きの肝切れぬよにくるくるり

春の季語、サザエは栄螺と書きます。なんか、ややこしい名前ですね。さかえはサザエの音から来たもので螺は巻き貝のことと解説にありました。でもこの螺と言う字は虫偏だし、貝の字も入っていないし、なんで巻き貝なのか不思議に思い、この字を調べて見ました。すると螺は「にし」と読む小さな巻き貝のことでした。田んぼにいる田螺たにしの「にし」ですね。そうか!小さな巻き貝を昔の人は虫と思っていたのかも知れませんね。

中国語でサザエは海螺と書くそうです。それをわざわざサザエの音に合わせて栄螺としたということは漢字が日本にやって来る前から日本ではサザエと呼ばれていたと言うことになりますね。サザエの語源はいろいろあるようですが、私は「ささいえ」が訛ってサザエになったと言う説が好きですね。ササは小さいという意味なのでサザエは「小さな家」です。うん!高床式の家みたいでぴったりです。

壺焼きの汁まですする亭主かな

栄螺の壺焼きと言わなくても壺焼きだけでも春の季語になります。私は殻をくるりと回しながら汁をすすり、最後の最後まで壺焼きを楽しみます。

壺焼きの肝切れぬよにくるくるり

栄螺の肝を食べられない人もいますが、私は肝まで食べる派なので途中で切れないように串を使います。正確には殻を上手く回転させて取るんですね。

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