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語らいに花咲く女子や鳶尾草(とびおぐさ)

近くの駅の花壇にあやめが二輪咲いていました。今頃咲くあやめは早咲きのあやめでイチハツと言う種類だそうです。その年一番に咲くので「一初」と書くそうです。でもキゴサイ歳時記では「鳶尾草・いちはつ」と書いてありました。他にも「一八」と書いたり、「こやすぐさ」「水蘭」などとも言うようです。日本には文目(あやめ)に花菖蒲(はなしょうぶ)杜若(かきつばた)といろいろな種類がありますが、それぞれにもいろんな名前を付けられているのですね。
キゴサイ歳時記には「ねじあやめ」という早咲きのあやめも季語として載っていました。写真で見ると一初より少し花弁が細めのような気がします。でも「あやめ」「いちはつ」は夏の季語なのに「ねじあやめ」は晩春の季語になっていました。むむむ!一初が一番最初ではないのか!

嵐電の着く度揺れる鳶尾草とびおぐさ

電車が着く度にその風に揺れる文目をそのままを詠いましたが、全く面白くないですね。そもそも電車に揺れるという発想自体が陳腐でした。

語らいに花咲く女子や鳶尾草とびおぐさ

ワイワイガヤガヤと学生達が電車に乗っていますが、もちろん文目が咲いていることなんて全く「スルー」ですね。それを皮肉った句ですが、景色よりは人が登場した方がリアリティが出ますかね。駅舎なのか通り道なのか分からなくなりましたが、ここは読み手にお任せです。


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