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御茶ノ水のニコライ堂

木のスケッチが上手くいかなかったので、木にもう少しペンを入れて再チャレンジです。更に木に縁取りも入れてみました。この絵は神田駿河台にあるニコライ堂を描いたものでロシア正教の日本本部となる教会ですが、今はやはり微妙な感じですね。

神田界隈は私にとって学生時代から会社人生を終えるまで常に身近にありました。古本屋街や予備校、多くの友人たちが通っていた大学、会社の帰りに通った中華料理店や飲み屋などいろいろな舞台がありました。それどころか毎日のランチの半分は神田で食べたかも知れません。

ニコライ堂の中に入ったのは1回だけですが、近くは何度となく通りました。明治時代に建てられたこの教会はロシア正教を日本に布教したニコライ司教の名前を取ってこう呼ばれていますが、正式には東京復活大聖堂といいます。ロシアの共産革命でロシアからの支援がなくなり衰退しましたが、第二次世界大戦後は、アメリカのロシア正教会が助けてくれたそうです。共産主義の崩壊で1991年から徐々に復活して来たのに今はモスクワ本部の大司教がプーチン支持の国粋主義者ということですから困ったものです。

はだれ雪ニコライ堂よ目を覚ませ(はだれゆき:三春)

日本にいるロシア正教の方はきっと平和を祈っているものと信じます。私もニコライ堂に向かってそう祈りたいです。出来ればモスクワの大司教も心を入れ替えてプーチン大統領を説得する側に回って欲しいものです。

受験子にニコライ堂の鐘響け(じゅけんし:仲春)

受験子に届けニコライ堂の鐘(同)

駿河台には予備校だけでなく明大、日大、中大、専大と数多くの大学があります。そう聖橋の向こうには医科歯科大学もありますね。
ニコライ堂の鐘は礼拝のある日曜日だけなので予備校に通う受験生も日曜以外に聞くことはありません。でも合格しました!!!と大きな鐘を心の中で鳴らして欲しいと思っての一句です。

聖橋君の町へと続く春(はる:三春)

聖橋を渡れば千代田区から文京区へと変わり、本郷通りを上がって行けば赤門にたどり着きます。そして君が住む町へと続いて行きます。そんな青春時代の思い出を詠った一句です。

下を行く電車遠くに春夕焼け(はるゆやけ:三春)

聖橋の下を黄色の総武線が走っています。春の夕方、新宿方面に向かって走り去る電車をただぼっと眺めている、そんな風景です。電車はいつの間にか遠くに行ってしまい、もうぼやけて見えません。聖橋とは詠ってないので何処の橋でもある風景ですね。

最後に一つ映画の紹介をさせてください。題名は「ウィンターオンファイア・ウクライナ自由への闘い」です。2013年末から2014年2月に実際にあったウクライナの市民革命、ロシアからの真の独立運動をドキュメンタリーで描いた映画です。私はネットフリックスで見ましたが上映も検討されているようです。多くの血を流し若者の死を代償にして得た自由を決して離さないと言うウクライナの人達の気持ちを肌で感じることが出来ました。逆に言えばこの革命があったからこそプーチンはクリミアを占拠し今回の侵攻をせざるを得ない状況になったと言えるのかも知れません。(決して侵攻を肯定しているのではありません。)


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