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コペンハーゲンの人魚姫像

今日の絵は世界三大がっかりの一つ、コペンハーゲンの人魚姫像です。他の二つのがっかり、ブリュッセルの小便小僧とシンガポールのマーライオンは見たことがありますが、残念ながらデンマークの首都コペンハーゲンにあるこの人魚像だけは見たことがありません。

ではなんで人魚像を描くのって話ですよね。そうですね~。人間と魚の合体、人魚を描いたら面白いなと思ったのですが、私はついリアルに描きたくなるのでぐっと欲望を抑えて銅像にとどめました。

ネットを見ると確かに人魚姫像の高さは80センチしかないそうなので、これだけを見に行ったらがっかりするでしょうね。日本人にはデンマークと言ってもデニッシュ・パンとカールスバーグのビールくらいしか縁がないですが、住みやすいとても豊かな国なんですね。

私の絵は両膝が見えて人魚にしては下半身が人間ぽいですが、これは決して私のせいではなく、正確に描いた結果です。この像を作った彫刻家エリクソンの奥さんがモデルとも言われていますが、その奥さんの妹さんがEHエリック、岡田真澄のお母さんだそうです。びっくりですね!!

海渡る風や涼しき人魚姫(すずし:三夏)
人魚姫見つめる海の風涼し(同)

絵だけを見ての凡作ですが、夏でも涼しげな風が吹いているのかなと想像しての一句でした。ネットフリックスでデンマークの映画をやっていましたが、ドラマの舞台はスウェーデンといったり来たりしていました。コペンハーゲンってデンマークの首都なのにデンマークの中心から外れたスウェーデンに一番近い島にあってスウェーデンと橋で繋がっているんですね。その昔、スウェーデン、ノルウェー、アイスランド、グリーンランドを含んだ大国だった時の名残りですかね。

人魚姫王子見つめし磯嘆き(いそなげき:晩春)
王子見し人魚姫かな磯嘆き(同)

人間の王子様に恋をした人魚姫が海の中から王子と人間の姫を悲しそうに見つめていましたね。デリカシーのない私にはそんなエピソードを詠った句は出来ないなと思いながらも海に関連した季語がないか探して見ました。すると「磯嘆き」という季語がありました!!「磯嘆き」とは海女さんが海から浮かび上がった時に口を細めて吐き出す息が作る哀音のこもった口笛とのことです。これは人魚姫のなげきの息にぴったりだと思ってさっそく使わせてもらいました。季節は少し戻りますが、ちょっとドラマチックになりました。同じ磯嘆きですが、一句目は人魚姫を二句目は海女さんを詠っています。




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