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焼鳥屋煙相手の愚痴あまた

今日は冬の季語、焼き鳥です。ところで焼き鳥なんて何時でも食べられるのに何故冬の季語なのでしょうか?説明では寒い冬を前にして小鳥たちも身体に脂肪を蓄えているので、そんな美味しい時期に焼き鳥にして味わっていたのが冬なんですね。そう言えば焼鳥で人気だったツグミは渡り鳥なので日本には冬しかいませんね。昔は水彩画のような鶏を使用した焼き鳥ではなく、雀やツグミを串に刺した姿焼きでしたね。そうそう伏見稲荷の前ではうずらの焼き鳥もありました。

絵の左側にある「つくね」は「捏ネタ」から来たそうで捏いたものは肉でも魚でつくねです。「つくね」とよく似たものに「つみれ」がありますが、一体、何が違うのでしょう。「つみれ」は「摘み入れ・つみいれ」から来た名前で材料はつくねもつみれを一緒です。予め形にしたのが「つくね」入れる時に適当に摘んで入れるのが「つみれ」のようですが、つみれが製品として売られる時にはどうしても形が必要なので、丸くしないで、いかにも手で入れたように真ん中を凹ましたり、やや形を崩した形(?)にして売出したようですね。でもだんだんとつくねは鶏肉、つみれは魚肉のケースが増えて、最近では肉の材料による違いだと思っている人も多いようですね。

焼鳥屋煙相手の愚痴あまた

焼鳥屋ネクタイ外し大議論

焼鳥屋と言えば狭い店の中に焼き鳥を焼く煙がまん延するイメージがあります。そんな煙もなんのその、酒の勢いを借りて大議論、大論争をしているサラリーマンの姿を詠いました。いや大抵は仕事か上司の愚痴こぼしかな。そんなもん誰も聞いていませんね。最近は焼鳥屋もオシャレなお店が増えて、焼き鳥も綺麗な更に盛られて煙など無縁のテーブルに運ばれていますね。なのでこの句は飽くまでも煙漂う昭和の焼鳥屋です。令和ならこんな感じですかね。

焼き鳥の美しき皿令和かな


令和4年5月の5句です。

・水やりの裾に小さき虹一つ
・黙々と田植えする人今日は晴れ
・かるのこや田圃たんぼ農家の若夫婦
・新緑やバスターミナルはお土産屋
・紫陽花や軒下一本忘れ傘

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